
これまでの記事で、独学はどうやったらよいか?というテーマを取り上げたことが何度かありました。
一方で、レッスンはどうなの?というのが今回のテーマです。
Rimo(@RimoGT)は先生についてギターを習っていたことがあります。
そこで、ギターのレッスンを受けてみたいけど、実際どんな感じなの?という疑問を持たれている方に、その雰囲気というか臨場感が伝われば良いなと思い、習っていた頃の経験談をシーン別に書きました。
レッスンには興味がないという人にも、プロの世界で生きるギターの先生が普段どんな風にギターと向き合っているか、アマチュアと何が違うのか、など参考になると思います。
これはシリーズ化しますので、この記事は途中で終わります。その点だけご了承下さい。
結論を先に申し上げておきますと、「レッスンを通じて、ギターだけでなく色んな世界が広がった」、です。
さて本編に参ります。今回は、「レッスンに行くまでの葛藤」です。
ちなみにこの記事に出てくるギターの先生の名前は仮名です。
それではいってみましょう。
レッスンに行くまでの葛藤
Rimoがギターを弾き始めて十数年経ったころ、ジャズギターに興味を持つようになった。
本を買ってみたり動画を観たり、見よう見まねであれこれやってはみたものの、結局何をやってもしっくりこず、途方に暮れていた。
楽器屋さんでみた貼り紙
ある日、街の大きなショッピングモールに入っている、楽器屋に立ち寄った時のこと。
店頭にあるコルクボードに貼ってある紙がRimoの目にとまった。
「レッスン生募集中!」
習う、か。これも一つの手だ。
しかし、Rimoが今習いたいのはギターじゃなくて、ジャズギターだ。
いざ入会しても、ジャズのことはわかりませんと言われたら、元も子もない。
はあ、と大きなため息をついて、看板の前から立ち去ろうとした。
レッスン生募集!
エレキギター科
講師 杉田サトシ
バークリー音楽大学卒
レッスン日 水曜日、土曜日
皆さんのレベルに合わせて楽しみながら上達できるギターレッスンをしています!
ん?
バークリー音楽大学卒、と書いてある。この人、ジャズ畑の人だ。
しかも、名門バークリー大卒だ。
立ち去ろうとした体をもう一度コルクボードの方へ向けた。
これはまたとないチャンスじゃないのか。ジャズギターの先生の授業が受けられる。
しかもバークリー仕込みの。
悪魔のささやき
しかし、ここで「もうひとりの自分」が語りかけてくる。
「習うとなると月謝を払わなければいけないぞ、安月給のお前にそんなことできるのか?」
「仕事でヘトヘトになったあとに、めんどくさがりで寝坊助のお前が毎回ちゃんと行けるのか?」
「女の子からの遊びの誘いはどうする。習い事があるって言って断るのか?いい出会いのチャンスを逃して、ずっと彼女できないままだぞ?お前もう30前だぞ?」
心を揺さぶられた。
落ち着いて考えてみる
いかん。冷静になってもう一度考える。
金は、飲みに行く回数を減らせばいい。
男友達と毎週末、夜の街へ繰り出しては、毎回運命の出会いを信じて、毎回何も起きない。
この行為はかなりの浪費だ。頻度を減せばそこからお金と時間は捻出できる。
土曜日の夜の時間にレッスンを受ければ、平日に仕事でヘトヘトでもゆっくり休んでから行ける。寝坊することもない。
女の子からの誘いは…いい出会いは…うーん。
…そんなの、万に一つもないな。
そう、俺はいつかバリバリのジャズのアドリブをステージで披露するんだ。
おしゃれなジャズフレーズを物憂げな表情で奏でるギタリストになるんだ。
またとないチャンス、とりあえず話だけは聞いてみよう。
少しドキドキしながら、楽器屋さんの中に入ってみることにした。
話を聞いてみる
「いらっしゃいませ!」
セミロングを後ろで束ねた元気のいい女性店員さんが話しかけてくる。
「あの、レッスンについて聞きたいことがあるんですけど」
「どういったことでしょう?」
「レッスンの体系だったり、時間だったり、あとは月謝のことだったり」
「かしこまりました。でしたら、こちらにおかけになって…あ、今お時間大丈夫ですか?」
「大丈夫ですよ」
この教室は融通がききそうだ
その後、いろいろと知りたいことを聞いてみた。月謝は、一回30分の月4回で12000円くらいだったと思う。
グループレッスンと個人レッスンが選べたから、個人レッスンを選ぶ。
個人はグループの倍ぐらいの値段になるけど、いいんだ。
Rimoはギターではなく、バークリーのジャズを習うのだ。
個人レッスン以外の選択肢はない。
あと、レベル別で多少料金が異なっていた。
初級者ではないにしても、上級者と呼べる腕でもないので消去法的に中級者コースにした。
ジャズに関しては、初級者どころかズブのドシロウトだが。
仮にレッスン日に行けなくなった場合は、先生と調整すれば、その月の中なら別の日に変えられるらしい。
よし、万が一女の子からの誘いで出会いのチャンスがある日にはそっちを優先できるな。
決意し、テンションマックス
月々のレッスン料金の支払いは安い給料のRImoにとっては少し痛手だが、これで生のバークリーメソッドを学べるんだと自分を言い聞かせた。
そしたらテンションも上がってきて、さっきまでウジウジ悩んでいたことはどうでもよくなっていた。
「レッスン受けます」
店員さんに、そう伝えた。
手続きをする間
申し込みの書類を書いている間、管楽器のケースを肩から下げたレッスン生と思われる女性がレッスン室に入って行くのを見かけた。
「こんにちは、いってらっしゃい」
店員さんが気さくにレッスン生にそう声をかけて見送る。いいな、楽しそう。
そうだ、Rimoもいってらっしゃいを言ってもらえる資格を得たのだ。
「では、初回は今週の土曜日ですね。直接レッスン室のほうに行っていただければ、先生が待機していますので。」
手続きをすませ、その日はそれで楽器屋さんを後にした。
よし、これで俺もバークリー門下生だ!
つづく
今回のまとめ
レッスンを受けるのって、はじめはかなりハードルが高いですよね。記事に書いたように、レッスンを始めると生活のスタイルをいろいろと変える必要が出てきます。
だから始めるのに二の足を踏んでしまうことが多いです。
時間とお金を投資するわけなので、Rimoはまず何を学びたいかをあらかじめイメージしました。
そして、レッスンとひきかえになくなる時間とお金をイメージしました。
その両者のバランスが、自分の納得のいくものであれば続けられると思います。
どうやって通うか、通うのにどれくらい時間がかかるかも見積もっておいた方がいいですね。
なかなかイメージできないという人は、ほとんどの教室が体験レッスンをやっているので、試しに受講するのがいいと思います。
最後に
お疲れ様でした。ここまで読んでいただきありがとうございました。
行動したものだけが、結果的に有益なものを得られます。
行動に必要なのは、最初の小さな勇気、これだけです!
それでは、Love Guitar!
次回、レッスンが始まってからのお話です。
RImoはちゃんと続けられるのでしょうか?
コメント