【ギター】アドリブができない原因の9割はたった1つ。簡単に克服できます。

こんにちは、ギタリストのRimo(@RimoGT)です。あなたはアドリブ得意ですか?

ギタリストなら、自由にアドリブができるギタリストに憧れを抱きますよね。

そしてペンタトニックというものがあることを知り、伴奏に合わせて弾いてみます。

なんということでしょう!

自分の鳴らす音と伴奏がシンクロしている!

自分の演奏がバンドサウンドの一部になっている!そんな感覚を覚えます。

少々適当に弾いても曲に馴染んでくれる。

まるで投げたダーツが全部真ん中の的に当たるかのような快感。

その快感が忘れられず、ますますアドリブに夢中になり、今度はメジャースケールを覚えます。

「これでいつかはあの憧れのギタリストのように、自由にアドリブができるギタリストになれる。」

なれる。はずだったのに。

現実は厳しく、何年経っても初めて覚えたペンタ一発、スケール一発から抜け出せない

もはや「次に鳴らす音が伴奏に合うかどうかを当てるゲーム」をやっているかのような。

もしくは「指を動かしたついでに音が鳴る運動」をやっているかのような。

そんな虚しさに、私はおそわれました。

ギターやめようかな、と。

しかし、そんな筆者を救ってくれたのはたった一つのスケール、「変タトニック」スケールです。

Gメジャー変タトニックスケール

筆者が勝手に考えて名付けたスケールです。

一見複雑そうに見えますが、そんなことはありません。

アドリブ初心者をなかなか抜け出せないでいる方にぜひ使いこなして欲しい、覚えるのも弾くのも簡単なスケールです。

このスケールの何がいいのか、いつどんな場面で弾けばいいのかを解説していきます。

それでは、いってみましょう。

アドリブ初心者を卒業できない理由

筆者はアドリブが上達しないせいで、数えきれないほど挫折を味わってきました。

その度にさまざまな動画を見まくり、テキストを読みあさり、試行錯誤しました。

結果、アドリブ初心者を卒業するための壁は、とんでもなく分厚いということを知らされます。

Fコードよりもずっと分厚い

アドリブは、ペンタかメジャースケールを覚えただけですんなり始められるくせに、そこから次のステップに進むには恐ろしくやることが多い。

「コードトーンを意識する」とか、「新しいスケールを覚える」とか、「ノンダイアトニックコードの理論を学ぶ」だの、「転調を学ぶ」だの…「要は、努力が必要です」と容赦なく突きつけられる。

初心者のときは「ペンタ一発で誰でも簡単にアドリブできます」だったのに、次に進むとなった途端に急に手のひらを返したかのような厳しい要求を突きつけられます。

その中間はないのか中間は

アドリブ初心者が脱落していく最大の原因は、この急激な難易度の上昇だと思っています。

本当にそこまでやらないとアドリブできないのか

筆者にとっては、これまでやってきたことが全く通用しない、異次元の世界に連れてこられたかのような感覚でした。

ある本では、「オルタードを、ディミニッシュを、コンディミを覚えましょう」

ある本では、「まずは指板上のコードトーンを覚えましょう」

そんな無茶な。ペンタもろくに覚えてへんのに。何年かかるんや。

鬼のように努力するやつ以外は本当のアドリブなんてできないのか…。

と半ば挫けそうになりましたが、

「いや、それっておかしくないか?」

アドリブが難しいのではなく、アドリブを難しくしているだけじゃないのか。

と筆者はそう思うようになってきました。

最終的には全部習得する必要があるのはわかります。ですが、今までやってきたことが活かせるステップはこの世にはないのでしょうか。

そこまでしないと、本当にアドリブってできないもんですか?

途方にくれました。

「ペンタ一発の次は、一体何すればいいの?」

そこで考えた

ギターは、音の並びは指板上の形で覚えやすい楽器です。しかし、音名は指板上で分かりにくいという特徴があります。

だから、理論が頭の中で分かっていても、指板の並びに置き換えるのに頭から煙が出てしまいます。

理論の理解が深まるスピードに比べて、出来ることが追いついてきません。

だから、やることはこれまでの延長線上で、ペンタ一発より一段レベルが上の、ちょうどいい演奏方法がないかを考えました。

セブンスコードで盛り上げる

セブンスコードは、コード進行で不安定になる部分。盛り上げどころとも言えます。

ここでいいフレーズを弾くととアドリブがグッとしまります。

キーCメジャーならG7。5度セブンスです。

アドリブ用に作られたオケは多くの場合、盛り上がりの部分で5度のセブンスコードが入っています。

5度セブンスでの演奏に変化をつけることができれば、後はこれまで通りでもまずはなんとかなりそう。弾きながらそう感じていました。

「一発」はセブンスコードで最もやらかす

一発で弾くと、セブンスコードでやらかすんです。その理由としては3つあって、

1.ペンタ1発だと流れに変化がなく、いまいち盛り上がりにかけます。

2.一発ペンタのルート音が5度セブンスのアヴォイドノート(弾かない方が無難な音)なので、分かっていないと結構やらかした感じの響きになります。

3.ミクソリディアンも、度数を把握して弾けないとのっぺりするし、アヴォイドノートを含みます。

説明はできても実践ではできないこのもどかしさ。

大事なのはここから

で、その次です。

じゃあその解決策は?となった途端に、

オルタードスケールを使いましょう

ディミニッシュスケールを使いましょう

コンディミスケールを使いましょう

高難易度の話が始まる。だから訳がわからなくなる。

もう一方では、

コードトーンを弾きましょう

異次元世界の話です

オルタードスケールは覚えるのにめちゃくちゃ時間がかかります

コンディミやホールトーンは覚えられてもカッコいいフレーズを作るのは意外と大変です

コードトーンはロックギターで培った技が通用しません

そんな問題点を解決する方法を、次のパートで紹介します。

5度セブンスで簡単に使えるスケール

そこで考えついたのが、5度セブンスで使えるスケール、「変タトニックスケール」です。

こんな形になります。

Gメジャー変タトニックスケール

5音ですがペンタを変形させた形なので、変タトニックと呼びます。

変な形ですが、ペンタが弾ければすぐ弾けます

音数が少なく、ベースはペンタなので、弾けさえすれば覚えるのも意外と簡単です。

オルタードより100倍早く身につきますし、ディミニッシュより100倍フレーズが作りやすいです(自分比)。

ダマされたと思って一回スケールをなぞって弾いてみてください

構成音は、ソ、ラ、シ、レ、ファ

Cメジャーペンタの、Cの代わりにB、Eの代わりにFにしたものと考えられます。

コードトーンで言うとG7に9thを足したものです。

このスケールの便利なところは

一つの弦に対して2音。インターバルは1音と1音半のみ。

ロックギタリストに最も馴染みのある配置。

アヴォイドノートがないので音を外す心配がない。

トライトーンが入っているので緊張感を出せる。

割と適当に弾いてもコードっぽくもスケールっぽくもサウンドする。

ペンタだからこそなせる技です。

一度、G7をジャランと鳴らして、このスケールを適当に爪弾いてみてください。

はじめて伴奏に合わせてペンタを弾いたときの、あのワクワク感が蘇ってきます。

さらに変タトニックが便利な点

いつものクセで間違えて従来のペンタの音を弾いてしまっても、落ち着いて「変タトニック」の音にスライドしてください。

いい感じにサウンドするはずです。自信をもって音を伸ばしましょう。

半音下、半音上からアプローチしても心地よく鳴り響きます。

クロマチック的に構成音をつないでもいい緊張感が生まれます。

理屈は、オルタードテンションからコードトーンにアプローチしていると解釈できます。

しかし、特筆すべきは、理論的なことを知らずとも、これまでロックギターで身につけた技を使って、少しポジションをずらして弾いているだけなのに、アドリブのレベルがぐんと上がる点です。

ジャズのアドリブでも対応できます。

誰もが気軽に始められて簡単に楽しめる、それがギターの醍醐味だと筆者は思っています。

だからこそ、高度な知識や技術がなくとも、オートマチックにサウンドしてくれるこのスケールを使って、簡単にアドリブを楽しむことは非常に有意義なことです。

ただし、いきなりこのスケールを全部覚えるのは大変だという方は、

セブンスコード(G 7)で7度(ファ)か3度(シ)を鳴らす。

これだけでも非常に気持ちよくサウンドしてくれるので、初めに取り組むのにオススメ。

最後に

この変タトニックのおかげで、筆者のアドリブはまた楽しいものへと戻りました。

これまでずっと、「まだまだたくさんのことを習得しないと、アドリブのスタートラインにも立てない」と自分で自分を苦しめていました

理論を学べば学ぶほど、スーパーギタリストを見れば見るほど、その気持ちは増すばかりで、ギターへのモチベーションはドン底まで落ちたこともありました。

しかし、今一度、「自分の知っていること」と「自分の自分のできること」を整理していくうちに、このやり方にたどりつきました。

変タトニックを使うこと自体は、演奏のテクニック的に決して高度なものとは言えませんが、楽しんで弾けるという大前提を思い出させてくれた、筆者にとって大きな発見でした。

この記事を読まれている方の中で、同じような沼にハマって身動きが取れないひとは、ぜひ変タトニックを活用して、アドリブの楽しさを思い出してください。

変タトニックの他のポジションも知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

参考:【脱ペンタ】ギターのアドリブができる人に激変するたった一つのスケール。

理論を学ぶことは上達に有利に働くことは間違いありません。

Rimo Blogでは、理論の必要性について書いた記事があります。

「理論を学ぶのってちょっと難しいな」「何からやったらいいのかな」と思っている方の助けになれば幸いです。

参考:音楽理論は絶対必要!何故?いつから?何から?どうやって?

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

それでは、Love Guitar!

プロフィール
このブログを運営している人
Rimo

ギターコンテンツクリエイター。
ギターブログ運営、ギターのある風景写真撮影、ギターAIイラストレーションなどを手がける、二児のパパ。
このブログでは、『「知る」は『創る』につながってく。」をコンセプトにギター情報を発信しています。「ギターがあって、暮らしは楽しい」を感じていただき、少しでもあなたのお役に立てたなら幸いです。

Twitterアカウント (@RimoGT)

Instagramアカウント (@rimo_guitar)

Rimoをフォローする
コード進行/スケール
Rimoをフォローする
Rimo Blog

コメント

タイトルとURLをコピーしました