1弦、2弦でのフレーズの作り方がわかるフレーズ

こんにちは、ギターブロガーのRimo(@RimoGt)です。

あなたがギタリストなら、アドリブする上で、「鳴っているコードのルート音を考えながらプレイしましょう。」と言われたことがあるはず。

しかしながら、

「弾きたいのは1弦、2弦」であることはしょっちゅうあるのに対して、覚えているコードの形は「ルートが5弦か6弦」。

弾きたい弦とルート音のポジションが離れているので、一瞬で判断するのはとても難しい!と感じたことはありませんか?

かといって、体に染み付くまで弾き込むというのも気が遠くなる練習が必要です。

というわけで、そんな悩みを解消するのに役立つフレーズの紹介です。

フレーズを覚えられるだけではなく、コードに合った音を、1弦、2弦で素早くイメージするアイデアが手に入ります。

それでは、フレーズ解説にいってみましょう。

今回は、「1弦、2弦でのフレーズの作り方がわかるフレーズ」です。

フレーズを聴いてみよう

まずは#19のフレーズをお聴きください。

(動画は#19の8分59秒から再生されます。)

チョーキングを多用した、とてもコード感の強い、唄うようなフレーズですね。

指板上ではとてもシンプルな形をしていますが、一体何を考えて演奏すれば良いのでしょうか?

指板図で確認

このフレーズをあらためて指板図で確認しましょう。

指板がどう映っているのか

コードで確認

キーA♭のフレーズ、この人には指板に2弦ルートのA♭コードが見えています。

A♭コードといっても、ジャラーンと鳴らすコードではありません。

2弦のルート音であるA♭と、コードの構成音が浮かび上がっているイメージです。

ルートを①、長三度を③、五度を⑤、七度を⑦で表しています。

青い丸が「ブルーノート」と言われる、ブルースには欠かせない音です。

一つのフレーズで③と織り交ぜて使うことでブルース感が出せる、重要な音です。

このフレーズとA♭コードを重ねるとこんな感じ。

この図では、フレーズに使われる5音のうち、2音だけがA♭コードに含まれる音になっているように見えますが、チョーキングによってコードに含まれる音を演奏しています。

それは後に説明します。

スケールで確認

同時に、2弦ルートのA♭メジャースケールが見えています。

指板上では他にもA♭メジャースケールの音はありますが、ここではこのフレーズに関係する1弦から3弦を抜粋します。

一気に覚える必要はありません。フレーズを覚えながら、少しずつ全体像が見えてくれば良い、くらいの気持ちで気長にいきましょう。

A♭メジャースケールをフレーズと重ねるとこんな感じ。

フレーズの5音のうち5音全てがA♭メジャーに含まれる音です。

どのような音の構成になっているのか

フレーズを2つに分けて解説します。

2つに分けて考えると理解しやすく、のちにストックしてアレンジするのに良いかと思いました。

2つを前半、後半と呼ぶことにします。

前半、後半で、それぞれ音階は違いますが、ほぼ同じアイデアで構成されています。

前半部分

前半では、一音目から豪快な1音半チョーキング。

先程説明したコードでいうと、5度を押さえて、7度まで引っ張りあげていることになります。

この、「5度から7度の一音半チョーキング」は、ブルースにおいての常套技です。聞いている側も非常に盛り上がります。

そして5度に戻り、4度、5度。

前半は、5度を中心に行ったり来たりしています。

以前の記事にこの考えに基づいたフレーズを紹介していますので参考にされてください。

参考:簡単なのに心に響くペンタフレーズ

後半部分

後半はじめは半音チョーキング。

コードで考えると、A♭の短3度、ブルーノートです。メジャーコードの中でマイナーの響きを持ってくる、これもブルースらしさを出すための重要なワザですね。

そして

ルート、2度、ルート、6度、ルート

と今度はルートを中心に行ったり来たりしていますね。

前半も後半も、

1.コードトーンを中心に組み立てられている

2.(チョーキングを含んだ一音半フレーズ)+(行ったり来たりフレーズ)

以上2点が共通していますね。

フレーズの肝は

このフレーズの肝は、盛り上がりの意味でも難易度的な意味でも「一音半チョーキング」が肝となります。

コツは、チョーキングする薬指に中指と人差し指を添えて、3本で引っ張り上げることです。

しかし、つまるところ「力技」なので、やってみて一音半上がらない場合は、何度も繰り返して少しずつ鍛えていくしかないですね…

あとは弦を細くしたり、チューニングを下げたりという手段もあります。

キツイですし地道な鍛錬が必要ではありますが、ズバッと決まるとめちゃくちゃカッコいい技です。

キツイ!できない!という方は、スライドアップを代用してプレイみてください。それはそれでカッコいいニュアンスが出せます。

もう一度聴いてみよう

今回のフレーズをもう一度聴いてみましょう。

(動画は#19の8分59秒から再生されます。)

まとめ

今回のフレーズのまとめです。

このフレーズは、

2弦ルート(9フレット)のA♭コード、A♭メジャースケールを想定

前半、後半で、

コードトーン中心

(一音半)+(行ったり来たり)

音程の違いの同じアイデアを繰り返している。

フレーズの肝は、一音半チョーキング。ズバッと決まるとめちゃくちゃカッコいい。

このように解釈できます。

最後に

今回は#19をご紹介しました。

アドリブする時、高音域を担当する1弦、2弦でフレーズを盛り上げることは必ずあると思います。

ルートを捉えきれず、何となく手癖フレーズを弾いてばかりになっている方は、ぜひ今回の考えを参考にしてルートとコードトーンを意識した、「唄うフレーズ」を作ってみてはいかがでしょうか。

あなたのギターの引き出しがひとつ増えたなら幸いです。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

次回もお楽しみに。

最後に、「もっとフレーズの引き出しを増やしたい!」という方はこのシリーズの他の記事を覗いてみてください。

参考:【目次】ズボラギタリストがフレーズ100個覚えるためのノート

それでは、Love Guitar!

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