こんにちは、ギターブロガーのRimo(@RimoGt)です。
ギターを弾くとき、特にアドリブをする上で、指板上の「苦手なポジション」ってありませんか?
押さえづらいところ
音階がパッと浮かばないところ
スケールやコードの形がパッとイメージできないところ
「ないよ!」という方は非常に少ないと思います。中級者であっても、どうしても弾き慣れていない「ムラ」みたいな部分があるかと思います。
苦手なポジションがあると、まるで「指板の崖」を飛び越えるようにプレイするしかありませんよね。
究極は、全てのポジションで縦横無尽に、流れるようなプレイがしたい。
今回は、そんな「指板の崖」になりがちなポジションでのフレーズです。
私にとっての「崖」ポジションでもあるのですが、多くの方にも当てはまると思い、ご紹介します。
フレーズを覚えるだけでなく、しっかりとフレージングできるようにフレーズの成り立ちを理解できれば、逆に強力な武器になる!というのが狙いです。
ということで、フレーズ解説にいってみましょう。
今回は、「ここで差がつく!なポジションで弾くブルースフレーズ」です。
フレーズを聴いてみよう
まずは#20のフレーズをお聴きください。
(動画は#20の9分30秒から再生されます。)
オーソドックスではありながら、ソウルフルで歌心満載のフレーズです。
感情の高ぶりを表現したいような山場で、バシバシ決めれたらカッコいいんじゃないでしょうか?
指板図で確認
このフレーズをあらためて指板図で確認しましょう。
指板がどう映っているのか
コードで確認
キーF#のフレーズ、この人には指板に2弦ルートとしたF#コードが見えています。
「どうやっておさえるんだ?」と思った方がいるかもしれませんね。ジャランと鳴らすいわゆるコードフォームではなく、コードトーンの配置、というふうに考えてください。
「アドリブをするとき、コードを意識しながら弾きましょう」ということを聞いたことがあると思います。
かといって、なじみ深い「6弦ルート」や「5弦ルート」のコードを毎回イメージしていては、3弦や2弦を弾こうとした時にフレーズがとっさに弾けませんよね。
ですから、今回の2弦ルートのコードトーンを把握することは、アドリブにおいて強力な武器になると思います。
しかも、この形は人差し指がルート。音階のイメージがしやすくて、これまでに覚えたフレーズもこのポジションに変換することもやりやすいと思います。
このフレーズとF#のコードトーンを重ねるとこんな感じ。
フレーズに使われる4音のうち、3音がF#コードに含まれる音になっています。
スケールで確認
同時に、2弦ルートのF#マイナーペンタのボックスが見えています。
F#マイナーペンタをフレーズに重ねるとこんな感じ。
フレーズの4音のうち4音全てがF#マイナーペンタに含まれる音です。
どのような音の構成になっているのか
フレーズは、コードの5度から始まります。
5度、ルート、短3度、11度、5度と上がっていきます。
この時、マイナーコードに溶け込みの良いテンションの11度を経てチョーキングで5度まで上昇。
なんとも哀愁漂う旋律ですね。
そこから11度、短3度、ルートとまた下がっていきます。
ルートを3回弾いて、そのあと短3度から全音チョーキングで11度に、半音チョーキングで長3度にアプローチしています。
こちらもとても哀愁漂うブルージーなアプローチです。
フレーズの肝は
プレイの肝は3回のチョーキングかなと思いますが、今回はあえてそこではなく、1音目、2音目に注目したいと思います。
1音目はコードの5度、2音目はコードのルートと、音楽的にはいたってシンプルな音の並びですが、このいびつな位置関係がなかなか強敵。
この付近のペンタトニックがイメージできていないと、パッと出てこない音の並びになっています。
このマイナーペンタトニック、使いこなせていますでしょうか?
5弦の9fと2弦の7fにルートがあります。
2弦と3弦でチューニングが他の弦とは半音ずれてる、ギターならではの「崖」をスムーズに行き来できるように、たくさんフレーズを覚えていきましょう!
もう一度聴いてみよう
今回のフレーズをもう一度聴いてみましょう。
(動画は#20の9分30秒から再生されます。)
まとめ
今回のフレーズのまとめです。
このフレーズは、
2弦ルート(7フレット)のF#コード、F#マイナーペンタトニックを想定
マイナー11thコードの上昇、下降にチョーキングを絡めてブルージーな響きに
肝は、1音目と2音目の位置関係をイメージすること。5度、ルートがここにあるペンタトニックをしっかりと把握して弾きこなす
このように解釈できます。
最後に
今回は#20をご紹介しました。
どれだけギターを弾いても、苦手なポジション、得意なポジションのムラはできると思います。フレーズ習得を通じて、そのムラをひとつずつ無くしていきましょう!
あなたのギターの引き出しがひとつ増えたなら幸いです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
次回もお楽しみに。
次回:「スケールとコードの中間」でつくるオシャレギターフレーズ
最後に、「もっとフレーズの引き出しを増やしたい!」という方はこのシリーズの他の記事を覗いてみてください。
目次:【目次】ズボラギタリストがフレーズ100個覚えるためのノート
それでは、Love Guitar!
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