「スケールとコードの中間」でつくるオシャレギターフレーズ

こんにちは、ギターブロガーのRimo(@RimoGt)です。

ギターでアドリブプレイをする上で、こんな悩みはありませんか?

「音楽理論はある程度学んだけど、実際のフレーズに活かせない…」

「スケールやコードとフレーズの関係性がわからない…」

「オシャレフレーズって、何でオシャレに聞こえるんだろう?」

実はこれ、全部過去にRimoが悩んだことです。練習しても知識を得ても、一向に上手くなる気がしない…ギターやめようかな、なんて思う日々を送っていました。

ギターを弾いていて上達の実感が湧かないのって、本当に苦しいですよね。

大丈夫です。今回はそんな悩みをすっきりさせつつ、フレーズを覚えていくことができます。

また、カッコいいフレーズをつくるヒントも知ることができます。

今回の悩みの解決方法は、タイトルにもあるとおり「コードとスケールの中間」を狙うことです。

ちょっとわかりにくいですね。

もう少し詳しくお話しします。

理論を学ぶと、コードとスケールの話は必ず出てきますよね。

音楽理論の最も大切な2つの要素。

しかし、コードをただ弾いても、とても退屈に聞こえますし、フレーズとは呼べません。

かといって、スケールを適当に弾いても、これまた退屈に聴こえてしまいます。

ところが、

コードに少し音を加える

またはスケールから音を間引く

たったこれだけで、あら不思議、とっても艶やかな響きになり、フレーズと呼べるものが出来上がってしまうんです。

具体的にフレーズを見ながら、理解を深めていきましょう。

改めまして今回は、「『スケールとコードの中間』でメロディをつくるフレーズ」です。

楽器屋での試奏や、スタジオでのウォーミングアップなんかの時に弾くと、「おっ」と思わせることができるオシャレフレーズですので、ぜひ習得しちゃいましょう。

フレーズを聴いてみよう

まずは#21のフレーズをお聴きください。

(動画は#21の10分9秒から再生されます。)

はい、オシャレですね。

浮遊感があって、明るいんだけどどことなくダーク…そんなオトナの複雑な感情を表したような下降フレーズ。

指板図で確認

このフレーズをあらためて指板図で確認しましょう。

弾ける人たちにはこのフレーズが指板上でどう映っているのか、さらに深堀りしていきましょう。

コードで確認

キーCのフレーズ、この人には指板に6弦ルートのCメジャーコードが見えています。

このフレーズとCメジャーコードを重ねるとこんな感じ。

フレーズに使われる8音のうち、5音がCメジャーコードに含まれる音になっています。

スケールで確認

解釈はいくつかありますが、キーがCのブルースですのでCミクソリディアンで考えるのが良さそうです。

Cミクソリディアンを重ねるとこんな感じ。

フレーズの8音全てがCミクソリディアンに含まれる音です。

どのような音の構成になっているのか

ここで、「キーがCならCミクソリディアンの音を適当に弾けばそれっぽくなるのでは?」という発想になってしまいがちですが、ちょっとストップ。

初めのうちはそれでも十分アドリブの楽しさを味わうことができるのですが、聞く人が聞けばやはり素人っぽいですし、オシャレではありません。

もうワンランク上を目指したいところです。

それを踏まえた上で音の構成を見てみましょう。

コードに音を加える

「コードに音を加える」という考え方で説明していきます。

このフレーズは、音は下の5種類の音で構成されています。

ルート

長3度

5度

7度

11度

曲の流れを崩さずに演奏するためには、コードの土台となるルート、長3度、5度の3音を中心に組み立てていくのがフレージングの基本の戦略です。

そこに、音を厳選して加え、フレーズとしての色を出していきます。

ここでは、コードトーンのルート、3度、5度を軸として弾いています。

さらにテンションを加え、

7度のもつ泥臭い感じ

11度のもつ浮遊感

を散りばめてフレージングしています。

この2つのテンションにより、オシャレ感が演出されているわけですね。

あえてコード表記をするならC7(11)です。

特に覚える必要はありませんが、このフレーズを端的に文字にするとこうなります。

スケールから音を間引く

今度は「スケールから音を間引く」という観点から考えていきます。

実際のプレイ中は、スケールから音を間引くなんて考えることはありませんが、スケール一辺倒で適当に弾きまくってしまう癖のあるひとは知っておいて損はありません。

ミクソリディアンは、

ルート

9度

長3度

11度

5度

13度

7度

以上7つの音で構成されます。

Cメジャーコードの上で、Cミクソリディアンの音はどれを弾いても悪い響きにはなりません。

「スケールのどの音を使っても良い」という書き方をしている教本もあります。

しかし、この7音にはそれぞれ異なる特徴的な響きがあるので、意図せず適当に弾くと、かなりの確率で「弾き過ぎ」となります。

例えるなら7色ある絵の具をグシャグシャに塗ってしまうようなものです。

ではどの音を組み合わせれば良いか、という疑問が湧いてきます。

その答えは、良いなと思えるフレーズに出会った時に、

どんな度数の音使いになっているかをきちんと理解すること。

そしてそのストックを貯めていくこと。

この2つです。

とっても地味ですが、慣れてくるとパズルゲームを解くように楽しいですし、確実な道です。

今回は、ミクソリディアンの9度と13度は間引いていると言えます。

先ほどもいいましたが、間引いたというのはあくまで結果です。

が、スケールの音を適当につらつらと重ねて弾く癖がある人は、フレーズという塊に「どの音を入れるか?逆にどの音は入れないか?」という観点で「使わない音」を意識してみてください。

そうすれば上達のスピードも上がると思います。

もう一度聴いてみよう

今回のフレーズをもう一度聴いてみましょう。

(動画は#21の10分9秒から再生されます。)

まとめ

今回のフレーズのまとめです。

このフレーズは、

6弦ルート(8フレット)のCメジャーコード、Cミクソリディアンを想定

音の構成は、コードトーンのルート、3度、5度に、7度と11度のテンションを入れたフレーズ。

ミクソリディアンの9度と13度を間引いたフレーズ。

このように解釈できます。

最後に

今回は#21をご紹介しました。

最近のジャズやネオソウルで演奏されるテクニカルなプレイがオシャレと感じるのは、今回話した「音を選ぶ」というところから来ています。

好きなギタリストについて、そんな目つきで研究したら面白いですよ!

今回は以上です。

あなたのギターの引き出しがひとつ増えたなら幸いです。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

次回もお楽しみに。

最後に、「もっとフレーズの引き出しを増やしたい!」という方はこのシリーズの他の記事を覗いてみてください。

参考:【目次】ズボラギタリストがフレーズ100個覚えるためのノート

それでは、Love Guitar!

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