たったこれだけで?ブルースらしさ、ロックらしさを表現できるフレーズ


こんにちは、ギターブロガーのRimo(@RimoGt)です。

突然ですが、ギタリストのあなたに質問です。

「ブルースらしさ、ロックらしさを表現する」とはどういうことだと思いますか?

ギターに火をつける?

アンプを蹴り倒す?

これも一つの表現ですね!

この方法はインパクト抜群ですが、場所が限られてしまうのが難点でしょうか。

シワクチャな顔で弾く!

天を仰ぐように体を反らす!

これもいい感じ。

ですが、例えば音源だけで伝えるとなると難しそうです。

ビブラート?

チョーキング?

素晴らしいですね。ギタリストとしては理想的な表現方法。

では、もう少し角度を変えた質問をしてみます。

ビブラートやチョーキングができない、ピアノのような楽器はブルースらしさやロックらしさは表現できないのでしょうか?

ここで、「やっぱり火をつける!蹴り飛ばす!」と考えた方は、根っからのロックンローラーですね笑

今回の記事は読む必要がないかも知れません。

それはさておき、ブルースらしさやロックらしさは、

メロディで表現できる

というのが今回のフレーズのポイントとなります。

ブルースやロックは、広い意味では「生き様」だったり「振る舞い」だったりを表す言葉だと思います。

布袋寅泰さん、矢沢永吉さん、スラッシュ、BBキングなど…立ち振る舞いそのものがロックやブルースを表現していますよね!

今回はそこまで広い意味ではなく、あくまで音としての「らしさ」を表現するためのポイントをご紹介します。

ギターを手に取り、ブルージーなメロディを奏でて観衆を哀愁に浸らせる…これが狙ってできれば最高ですよね。

今回の記事を読むことで、ギターを燃やしたりアンプを蹴り倒したりしなくてもブルースらしさやロックらしさを表現できるキモが理解できるはず。

それでは、フレーズ解説にいってみましょう。

今回は、「ブルースらしさ、ロックらしさを表現できるフレーズ」です。

フレーズを聴いてみよう

まずは#22のフレーズをお聴きください。

(動画は#22の10分41秒から再生されます。)

「ブルースをそこまで聴き込んだ経験がない」という人でも、このフレーズはど真ん中のブルージーな響きを持っているのは感じとれるのではないでしょうか?

その理由は、先に述べた「メロディがブルース」であることに他なりません。

ブルースらしい、ロックらしいフレーズとはずばり、「マイナーとメジャーの共存」です。

何とのことを言っているのか、これだけではちんぷんかんぷんだと思います。

フレーズを通して詳しくみていきましょう。

指板図で確認

このフレーズをあらためて指板図で確認しましょう。

指板がどう映っているのか

このフレーズを弾くために、どのように指板が見えているのがいいでしょう?

コードで確認

キーBのフレーズですので、まずはルートであるBの位置を確認していきます。

2弦12フレットがルートのB音です

いつもこのシリーズをご覧いただいてる方ならご存知だと思いますが、ここで「コードのフォームを指板に当てはめたらフレーズの音にピッタリ!」といきたいところなんです。

でも今回はうまくはまらないんですね。

この、「コードシェイプがはまらないパターン」が多くのギタリストの挫折に繋がっている一因だと思っています。

これを紐解いていきます。

試しに、Bメジャーのトーン(○で囲ったところ)をフレーズとあわせるとこんな感じ。

次に、Bマイナーのトーンを同じようにはめてみるとこうなります。

どちらもしっくりはまってないのがお分かりいただけたと思います。

このはまってない感じが、「マイナーとメジャーの共存」をもたらしています。

スケールで確認することでその中身をみていきましょう。

スケールで確認

このフレーズの、メジャーであるところと、マイナーであるところがどこなのかが分かれば、構成が見えます。ブルースらしさを演出している「タネ」を明かす作業だと考えてください。

Bメジャーのペンタは次のようになります。

ざっくり見るだけでいいです。

続いてBマイナーペンタ。まだこの段階はメジャーペンタと形が違う、というのが理解できれば十分です。

ここで、フレーズに戻ります。

このフレーズは、メジャーの部分とマイナー部分に分けることができます。

メジャー部。
マイナー部。
2弦14フレット(C#)はスケールの音ではないですが、このフレーズでは半音チョーキングする(D)のでマイナーペンタの音になります。

他にも色んな分け方が出来ますが、今回はこのようにメジャー部とマイナー部の2つに分けて考えるのが理解しやすく応用がきくと思い、採用しました。

どのような音の構成になっているのか

ということで、このフレーズの構成は

はじめBメジャー

途中Bマイナー

最後Bメジャー

となります。

メジャーとマイナーを行ったり来たりするのが、繰り返しお話ししている「ブルースらしさ」「ロックらしさ」となっています。

「じゃあメジャーとマイナーの配分や、切り替えのタイミングはどうすればいいの?」

という疑問が湧くかと思います。

これは感覚の世界になりますので、これといった決まりはありません。

ですが、カッコいいブルースフレーズに出会ったら、今回のように考えてみることをオススメします。

繰り返していくことで、少しずつ自分のフィーリングやセンスは磨かれていくでしょう。

フレーズの肝は

ただフレーズをなぞるのではなく、弾きながら「ここはメジャー、ここはマイナー」と頭の中で意識して弾くことが、このフレーズの肝です。

慣れてきたら、

同じスケールの別の音に変えてみる、または音を加えてみる

メジャー、マイナーの切り替えタイミングを変えてみる

といったアレンジをしていけば、無限に広がっていきます。

上手くいかないこともありますが、カッコイイフレーズが生まれたときは本当に楽しいので、ぜひトライしてみてください。

もう一度聴いてみよう

今回のフレーズをもう一度聴いてみましょう。

(動画は#22の10分41秒から再生されます。)

まとめ

今回のフレーズのまとめです。

このフレーズは、

BマイナーペンタトニックとBメジャーペンタトニックを想定

音の構成は、はじめはBメジャー、途中Bマイナー、最後はBメジャー

フレーズの肝は、いま自分がメジャーを弾いているのか、マイナーで弾いているのかを意識する

このように解釈できます。

最後に

今回は#22をご紹介しました。

本文では、「メジャーとマイナーを共存させる」とさらりと書いていますが、非常に奥が深いです。

個人的には、メジャーとマイナーのさじ加減というかバランス感覚みたいなものを追求して、自分のスタイルに落とし込むことが、ブルースやロックというジャンルの醍醐味だと思っています。

…とまあ偉そうなことを書いていますが、私もまだまだヘナチョコですので、じっくりと取り組んでいきたいです。

今回は以上です。あなたのギターの引き出しがひとつ増えたなら幸いです。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

次回もお楽しみに。

次回:ドリアンスケールで色っぽく奏でるブルースフレーズ

最後に、「もっとフレーズの引き出しを増やしたい!」という方はこのシリーズの他の記事を覗いてみてください。

前回:「スケールとコードの中間」でつくるオシャレギターフレーズ

目次:【目次】ズボラギタリストがフレーズ100個覚えるためのノート

それでは、Love Guitar!

プロフィール
このブログを運営している人
Rimo

ギターコンテンツクリエイター。
ギターブログ運営、ギターのある風景写真撮影、ギターAIイラストレーションなどを手がける、二児のパパ。
このブログでは、『「知る」は『創る』につながってく。」をコンセプトにギター情報を発信しています。「ギターがあって、暮らしは楽しい」を感じていただき、少しでもあなたのお役に立てたなら幸いです。

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