平凡なペンタトニックフレーズが「ニュアンス盛り」でここまで変わる。なフレーズ

こんにちは、ギターブロガーのRimo(@RimoGt)です。

カッコいいフレーズを、延々と弾き続けたい。ギタリストなら誰しもが抱く、夢の一つ。

スーパーギタリストの華々しいプレイを見るたびに、そう思う。

そのためにも、たくさんフレーズを覚えなきゃ!と考え、興奮とともにギターを手に取る。

でも、

練習しているそばから、前に覚えたものは忘れていく。

練習しても難しくて心が折れる。

たくさん練習する時間も、実はない。

このような負のスパイラルにハマっている方、多いのではないでしょうか。

SNSが世の中に広まり、「一億総弾いてみた時代」となった今、人の演奏動画を毎日毎日、次々見せつけられることになります。

自分の知らないフレーズや、自分の弾けないフレーズを難なく弾きこなす猛者たち…。

それを見るたびに募る、不安と焦り。

かつてRimoもそんな不安と焦りに、押しつぶされそうになりました。

もっと練習しなきゃ。

もっと上手くならなきゃ。

でも、時間もない。センスもない。

一体どうすれば…。

長い間悩みました。

しかし、考えを少し変えるだけで、その不安と焦りは無くなりました。

それは…

今回のフレーズに答えがあります。

それでは、フレーズ解説にいってみましょう。

今回は、「平凡なペンタトニックフレーズも「盛り」で変わる。なフレーズ」です。

フレーズを聴いてみよう

まずは#25のフレーズをお聴きください。

(動画は#25の12分41秒から再生されます。)

短いフレーズですが、パワフルでめちゃくちゃカッコいいです。

ロックな感じがしっかりと出ています。

レスポールの荒々しくも甘いトーンがまた、フレーズをいっそう引き立てています。

指板図で確認

このフレーズをあらためて指板図で確認しましょう。

指板がどう映っているのか

コードで確認

キーEのフレーズ、この人には指板に6弦ルートのEmが見えています。

このフレーズとEmコードを重ねるとこんな感じ。

フレーズに使われる7音のうち、5音がEmコードに含まれる音になっています。

スケールで確認

同時に、6弦ルートのEmペンタのボックスが見えています。

Emペンタを重ねるとこんな感じ。

フレーズの7音のうち6音がEmペンタに含まれる音です。

どのような音の構成になっているのか

音の構成はめちゃくちゃシンプルで、

ソ ミ ラ ソ ミ

という5音の下降フレーズ。

これを、ニュアンスてんこ盛り盛りで飾り付けることで、カッコいいフレーズに大化けしています。

フレーズの肝は

フレーズの肝は、1音1音にこれでもか!というくらいのニュアンスをつけていくことです。

ニュアンスとは、めいっぱい「盛る」こと。

単にピロンと鳴らすのではなく、気持ちを乗っけて表現するということです。

順番に見ていきます。

1音目のソ

ガッツリと、演歌のコブシのような「ソ」で聴き手を掴みます。

ここでは、1弦ソの音を鳴らすのですが、ピッキングする時に1弦以外の弦もブリブリっとブラッシングして発音しています。

その直後にチョーキングで音を上げて、下げる。

ブラッシングとチョーキング、2つの「盛り」で演出しています。

2音目のミ

次の「盛り」はダブルストップ。

1弦のミと同時に、2弦のシも弾きます。

アップピッキングで、少々荒っぽく弾くと雰囲気が出ます。

3音目のラ

お次はスライドダウン。

ラを弾く前に半音上のシ♭からスルリと降りてきます。

シ♭はブルーノートと呼ばれる渋さ満点の音で、一瞬発音させることでブルージー度合いが爆裂あがります。

ここでもピッキングはブラッシングしながら。ダルで力強い音色。

4音目のソ

動画ではサラッと弾いてますが、ここではアップピッキングでブラッシングしてます。

ピックが弦に引っかかり安いので地味に難しいです。ピックの力加減や角度を工夫して、感覚を掴むまでちょっと練習が必要かもしれません。

5音目のミ

最後のミもブラッシングで鳴らした後、ゆったりとしたビブラート。

ここで小刻みに揺らすと雰囲気が出ません。

音が切れないように人差し指と中指も補助的に使って、しっかりと揺らします。

もう一度聴いてみよう

今回のフレーズをもう一度聴いてみましょう。

(動画は#25の12分41秒から再生されます。)

まとめ

今回のフレーズのまとめです。

このフレーズは、

6弦ルート(12フレット)のEmコード、Emペンタトニックを想定

ソミラソミ のシンプルな下降メロディ

1音ずつ、多彩な「盛り」でフレーズを演出

このように解釈できます。

最後に

今回は#25をご紹介しました。

「自由にギターを操る」とは、なにもバカテクな旋律を弾く必要はありません。シンプルなフレーズでも、1音ずつ「盛る」だけで、とってもカッコいいフレーズに化けます。

逆に、そこを意識せずにプレイしていては、いくらフレーズをたくさん覚えてもちっとも聴かせるフレーズにはなり得ない、とも言えます。

一音入魂、なんて言い方をしたりもしますが、こういうプレイを重ねることで音に魂が入っていくんだと思います。

一音入魂のプレイヤーとしておすすめしたいのは、同道公祐さん。

「盛り」の嵐です。彼の奏でる音はまさにストラトの咆哮…無茶苦茶カッコいいです。

あなたのギターの引き出しがひとつ増えたなら幸いです。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

次回もお楽しみに。

最後に、「もっとフレーズの引き出しを増やしたい!」という方はこのシリーズの他の記事を覗いてみてください。

参考:【目次】ズボラギタリストがフレーズ100個覚えるためのノート

それでは、Love Guitar!

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