こんにちは、Rimo (@RimoGt)です。突然ですが、あなたはギターについて悩みはない、と言い切れますか?ギタリストに悩みは尽きません。特に、自分の演奏については誰もが深い悩みを抱えていますよね。
たとえば「表現したい音楽が思うように出てこない」「同じミスを繰り返してしまう」「もっと楽に、音楽と一体になって演奏できたら」という感じです。
私自身もギターを演奏してきて、何度も何度も壁にぶつかりながら(今も)、指が思うように動かず、もうやめた!とギターを投げ捨てたくなる気持ちになりました。
今回はそんなRimoの心の助けになった、心理学者ミハイ・チクセントミハイの「フロー理論」をご紹介します。
フロー理論やこの本そのものの紹介は他のサイトでたくさんされているので、この記事ではそれをギタリストに置き換えて考えた場合どうなるか?という内容でお届けします。
尽きないギタリストの悩みの原因: 思った通りに弾けない
ギター演奏において、自分が期待する演奏ができない時、それは自分の内と外との調和が取れていないからかもしれません。
自分が心の中で思い描く理想の音楽と、ギターから鳴り響く実際の音との間には、しばしば「ギャップ」が生じます。それは、心の中で美しい絵を描いているのに、手元のブラシがそれをうまくキャンバスに表現できない画家のようなものです。その「ギャップ」を埋めることができれば、ギター演奏は飛躍的に進化する、といったことが起こると考えることができます。
解決策の提案: フロー理論の活用
そんな時に解決策として提案したいのが、先にご紹介した心理学者ミハイ・チクセントミハイの「フロー理論」です。
彼の著書「フロー体験入門」では、人が最高のパフォーマンスを発揮し、究極的な満足感を得る瞬間、つまり「フロー」状態について、深く探求しています。
この理論は、アスリートや音楽家、アーティストたちが“ゾーン”に入る瞬間のことを説明する強力なツールとなります。
フローとは何か?: 音楽と一体になるための3つのキーポイント
フローとは、心理学者ミハイ・チクセントミハイが提唱した概念で、人が最高のパフォーマンスを発揮し、創造性が最大限に引き出される状態を指します。それでは、フロー状態が具体的にどのようなものなのか、以下の3つのキーポイントで解説します。
完全な集中
フロー状態では、人は行動に完全に没頭します。他の何ものにも気を取られることなく、心と身体の全てを活動に注ぎ込みます。つまり、ギター演奏に集中しているとき、周囲の雑音や時間感覚、自我といったものが消え去り、演奏だけが全てになります。
自己と行動の一体感
フロー状態になると、自己意識が消え、行動と自我が一体化します。自分がギターを演奏しているという意識ではなく、ギター演奏そのものが自己となります。つまり、演奏者と楽器、そして音楽が一体となるというわけです。
時間の歪み
フロー状態になると、時間感覚が大きく歪みます。実際の経過時間に対して、時間がゆっくりと過ぎているか、または逆にあっという間に過ぎていったように感じます。特に、深く集中していると感じる時間が実際よりも長く感じられることが一般的です。
以上の3つがフロー状態を特徴づける主要なポイントです。これらを理解することで、フロー理論がどのように自己表現や創造性の引き出しに役立つかが見えてくるでしょう。
フロー状態を引き出す行動: 具体的なアクションプラン
フロー状態を引き出すには、以下のようなアクションプランが有効です。
自己目標の設定
自己目標の設定: フロー状態を引き出すためには、具体的な自己目標を設定することが重要です。これにより、練習が具体的な方向性を持ち、演奏技術の向上が実感しやすくなります。たとえば、「今日はジミ・ヘンドリックスの『Purple Haze』のイントロを完璧に弾けるようになる」、「今週末までに『Stairway to Heaven』のソロを完全にマスターする」など、具体的で達成可能な目標を設定しましょう。
このとき、目標は自分にとってやや難しいレベルであることが重要だと著書は言います。簡単すぎるとモチベーションが上がらず、難しすぎると挫折してしまう恐れがあります。
難易度の設定が重要。これは「確かにそうかも」と思うポイントではないでしょうか。
練習環境の整備
演奏に集中できる環境を作ることもフロー状態の実現には欠かせません。
まずは、不要なノイズや中断を避けることから始めましょう。音楽が邪魔されない静かな空間を確保し、断られる可能性のあるスマホの通知や電話を無効にするなどして、集中力を最大化します。
さらに、あなた自身が最もリラックスし、創造性が湧き出ると感じる環境を整えることが重要です。それは、快適な椅子、良い照明、気に入った香りのアロマなど、自分のお気に入りの雰囲気に囲まれるようにすることがポイントです。
即時フィードバックの活用
最後に、自分の演奏を客観的に評価することが重要です。これには、録音や録画を活用しましょう。
演奏を録音したり録画したりすることで、実際にはどのような音が出ているのか、どの部分が上手くいっていてどの部分が改善が必要なのかを理解することができます。また、録音や録画を定期的に行うことで、自分自身の進歩を確認することも可能となります。これは、モチベーションを維持し、継続的な改善を促すために非常に効果的です。
これは上達する人は必ずやっていて、上達しない人はほとんどやっていないことのベスト1じゃないかなと経験的に思います。ぜひ録音を習慣化してみてください。
まとめ: フロー理論でギター演奏をレベルアップしよう!
ギタリストが上達や自己表現に行き詰まりを感じたとき、フロー理論は新たな道筋を示すものとなるでしょう。
自分が理想とする演奏に近づくためには、毎日の練習の中で意識的にフロー状態を追求し、自己目標を設定し、練習環境を整え、即時フィードバックを活用することがかなり有効です。
この理論をうまく活用して、ギター演奏を新たな高みに引き上げてみてください。
フロー理論についての本、この著者が元祖かと思いますが、この本以外にもよりやさしくフロー理論について書かれた本はたくさん出ていますので、「もっと詳しく知りたいな」と思われた方はリンク先から関連の本を探ってみてください。
ということで今回はこの辺で。あなたのギターの引き出しがひとつ増えたなら幸いです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは、Love Guitar!
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