
― メインの歪み?ブースター?味付け?1台3役の名機を徹底解説 ―
ギタリストなら一度は目にしたことがあるであろうBOSS BD-2 Blues Driver。
発売から20年以上が経った今でも、プロ・アマ問わず多くのプレイヤーの足元を支え続ける超定番ペダルです。
でも、こう思ったことはありませんか?
「名前の通りブルース専用なんでしょ?」
「設定が難しそう…」
「結局どうやって使えばいいの?」
この記事では、いまさら人には聞きづらいけれど本当は知りたい「BD-2の3つの使い方」を丁寧に解説。
それぞれの使い方に応じたストラト系(シングル)とレスポール系(ハム)のセッティングも紹介します!
(記事執筆:Rimo (@RimoGt))
BD-2ってどんなペダル?
BOSS BD-2は「真空管アンプのようなレスポンス」を目指して開発されたナチュラル系オーバードライブ。
- 軽いクランチから、ファズに迫るリードトーンまでOK
- ピッキングの強弱に忠実に反応
- 素直なEQで、ギターとアンプの個性を引き出す
単体でもよし、ブースターでもよし、味付けでもよし。
そんなBD-2の「三つの顔」を順に紹介していきます!
使い方①:メインの歪みとして使う
アンプはクリーン。BD-2をメインの歪みペダルとして使う方法です。
ピッキング次第で表情豊かなクランチ〜ディストーションサウンドが得られます。
使用アーティストの例:
- プリンス:BD-2のゲインを最大にして、ファズのような太いリードトーンを演出
- トム・モレロ(RATM):ロックのリフやリードにBD-2を使用し、シャープなドライブサウンドを構築
推奨セッティング:
ストラト(シングルコイル)向け:
- GAIN:1〜2時(中〜高め)
- TONE:10〜11時(控えめにして高音の刺さりを抑える)
- LEVEL:12時(ユニティ)
→ ナチュラルなクランチ。ピッキングのニュアンスがそのまま出る「弾いていて気持ちいい歪み」。
レスポール(ハムバッカー)向け:
- GAIN:4〜5時(最大付近)
- TONE:12〜1時(抜けを確保)
- LEVEL:1時(ややブースト)
→ 粘りとサステインのあるリードサウンド。ファズ的に使ってもOK。
使い方②:ブースターとして使う
BD-2を歪んだアンプやペダルの前段に接続し、押し上げる使い方です。
クリーン寄りに設定して出力だけ上げることで、厚みと抜け感が増すのが魅力。
使用アーティストの例:
- ジョン・メイヤー:TS808の前にBD-2を置き、ナチュラルな倍音と立体感を追加
- マイク・マクレディ(Pearl Jam):TS系と組み合わせ、リードトーンのパワーアップに使用
推奨セッティング:
ストラト(シングルコイル)向け:
- GAIN:7〜9時(かなり控えめ)
- TONE:11時(トレブリーにならない範囲で調整)
- LEVEL:3時(しっかりとブースト)
→ クリーン感を保ちつつ、ソロ時に前に出るサウンドに。
レスポール(ハムバッカー)向け:
- GAIN:8〜10時(低めでもハムなら歪みが出やすい)
- TONE:1〜2時(こもりやすい帯域を抜けさせる)
- LEVEL:1〜2時(ほどよく前に出るレベル)
→ 太くなりがちなハムバッカーサウンドにキレを与える。
使い方③:味付けとして“足す”
「常時ON」で使い、クリーン〜軽い歪みにほんのり味付けを加える使い方です。
EQやコンプレッションのように、全体をちょっとだけ良くする存在。
使用アーティストの例:
- ロバート・スミス(The Cure):空間系のクリーンサウンドにわずかなザラつきを加える
- Josh Scott(JHS創業者):BD-2を2台スタックして繊細なトーンコントロールに使用
推奨セッティング:
ストラト(シングルコイル)向け:
- GAIN:7〜9時(最小付近、歪み感はごく控えめ)
- TONE:11時(耳に優しく自然なトーン)
- LEVEL:12時(ユニティ)
→ クリーントーンに立体感とアタック感が加わる。カッティングにも◎
レスポール(ハムバッカー)向け:
- GAIN:9〜10時(軽いザラつきを狙う)
- TONE:1時(輪郭を加える=抜けを確保)
- LEVEL:12〜1時(ほんのりブースト)
→ メイン歪みに重ねることで、倍音が増し、音が前に出やすくなる。
まとめ:BD-2は“1台3役”の名バイプレイヤー
BOSS BD-2は、単体の歪み、ブースター、常時ONのトーン補正など、1台で何役もこなせる万能ペダルです。
- 弾き手のタッチを忠実に再現
- ギターやアンプの個性を活かす
- セッティング次第で「別物」のような顔を見せる
プロも使うこの定番ペダル、「今こそ見直すべき1台」かもしれません。
自宅練習からライブ、レコーディングまで、きっとあなたの足元でも新しい役割を見つけてくれるはずです!
今回は以上になります。お読みいただき、ありがとうございました。
それでは、Love guitar!
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