なぜ人は“機材を買うと、練習した気になる”のか|人が本当に欲しかったもの

こんにちは、ギターブロガーのRimoです。

突然ですが――

新しい機材を買った日って、
妙にギター弾きませんか?

Rimoは弾きます。

しかも、
普段よりちょっと楽しい。

エフェクターを繋いで。

ツマミを触って。

電源を入れて。

コードをジャーンって鳴らしただけなのに、

「うわ、やる気出てきた」

になる。

でもその後、
冷静になるんですよね。

「あれ……今日、
練習したか?」

って。

いや、
弾いてはいる。

でも、
なんというか。

“上達のための練習”とは、
少し違う。

なのに不思議と、

「なんか前進した気がする」

になる。

これ、
かなり不思議じゃないですか?

本来ギターって、
指を動かして、
積み重ねて、
時間をかけて上達する趣味のはずなのに。

人はなぜ、

  • 機材レビューを見て
  • ペダルを並べて
  • ケーブルを差し替えて
  • 音作りをして

“ギターをやった感覚”

になるのか。

今回はこれを、
ちょっとクソ真面目に考えてみます。


人は、“未来の自分”を買っている

最初に思ったのはこれでした。

たぶん人って、
機材そのものを買っているわけじゃない。

本当に買っているのは、“その機材を使いこなしている未来の自分”

なんですよね。

例えば。

新しい歪みペダルを買う。

すると脳内ではもう、

  • 良い音で弾いていて
  • 気持ちよくソロを弾いていて
  • 自分の理想の演奏ができていて
  • なんならライブでキマっている

ところまで見えている。

でも現実は、
まだ箱を開けた段階。

なのに、
少し満たされる。

ここ、
かなり人間っぽい。

心理学では、
“なりたい未来の自分”を想像することを、
「Possible Selves(可能自己)」と呼んだりします。

つまり機材って、「道具」である前に、

“理想の自分への入口”

なんですよね。


「買った瞬間が一番楽しい」現象

これも、
かなりある。

届く前。

レビューを見ている時。

比較している時。

この時間、
異様に楽しい。

でも、
実際に買って数週間すると、
少し熱が落ち着く。

Rimoは何回もあります。

これは、
ドーパミン系の報酬回路とも関係していると言われます。

人間の脳って、
“手に入れた瞬間”より、「もうすぐ手に入る」時の方が、
実は興奮しやすい。

つまり人は、機材そのものだけじゃなく、“期待”にも快感を感じている。

だからレビュー動画を延々見てしまう。

比較記事を漁ってしまう。

カートに入れて悩む時間が楽しい。

あれ、
全部ギターを弾いてないのに、
妙に“ギターやってる感”あるんですよね。


機材は、“自分の印象”まで変える

さらに面白いのは、
機材って、
音だけじゃなく、“自分自身の見え方”まで変えてしまうこと。

例えば。

高級ギターを持つ。

足元にエフェクターが並ぶ。

アンプが変わる。

すると人は、
少しだけ、

「ちゃんとギタリストっぽい」

感覚になる。

これは、
以前の記事で書いた“歪み”にも近い。

心理学では、
ある一つの強い印象が、
全体の評価を引っ張ることを、
「ハロー効果(Halo effect)」と言います。

つまり人は、
機材を通して、“自分の自己像”まで変えている。

だから、
音が少し変わった以上に、

「自分が変わった感じ」

がするんですよね。


「練習しなきゃ」の苦しさから逃げられる

ここが、
かなり核心かもしれません。

ギターって、
楽しい趣味なんですが。

同時に、

  • 上手くなりたい
  • でも伸びない
  • 練習しなきゃ
  • あの人みたいに弾けない

みたいな、
小さな苦しさもある。

特にSNS時代って、
完成された演奏ばかり見える。

すると人は、
無意識に疲れる。

でも機材って、
そこから少し逃がしてくれる。

新しいペダルを触っている間は、

「上手くならなきゃ」

から解放される。

純粋に、

  • 音が変わる
  • 楽しい
  • ワクワクする

に戻れる。

つまり機材って、
単なる道具じゃなく、“ギターを好きだった頃の感覚”を取り戻す装置でもある。


さらに人間って、
持っているものを、
実際以上に価値あるものとして感じやすい。

「所有」すると、愛着が発生する

心理学では、
これを「所有効果(Endowment effect)」と言ったりします。

だから人は、

  • 使用感
  • 自分のセッティング

まで含めて、
機材に感情移入していく。

面白いのは、
そこから“練習”が始まることもある。

最初は、

「買って満足」

だったのに。

気づけば、

「この音、もっと活かしたい」

になっている。

つまり人は、
機材を通して、
ギターとの関係を更新している。


人は、“上達”だけのために趣味をやっていない

ここまで考えて、
最後に残ったのはこれでした。

たぶん人って、「上手くなるためだけ」にギターをやっているわけじゃない。

もちろん上達は嬉しい。

でもそれだけなら、
もっと効率的な趣味はいくらでもある。

人が本当に欲しかったのは、

  • 憧れ
  • 世界観
  • 変身感
  • 儀式
  • 自分の居場所

みたいなものなんじゃないかと思うんです。

だから人は、
機材を買う。

そして少しだけ、

“理想の自分に近づけた気”

になる。

それは錯覚なのかもしれない。

でも。

人って、
そういう小さな幻想がないと、
長い趣味を続けられない気もするんですよね。

だから機材を買って、
少し満たされるのは、
別に悪いことじゃない。

むしろ、「まだギターを好きでいたい」

という気持ちが、
そこに残っている証拠なのかもしれません。

それでは、Love Guitar!

プロフィール
このブログを運営している人
Rimo

ギターコンテンツクリエイター。
ギターブログ運営、ギターのある風景写真撮影、ギターAIイラストレーションなどを手がける、二児のパパ。
このブログでは、『「知る」は『創る』につながってく。」をコンセプトにギター情報を発信しています。「ギターがあって、暮らしは楽しい」を感じていただき、少しでもあなたのお役に立てたなら幸いです。

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