こんにちは、ギタリストのRimo(@RimoGT)です。
先日、所有のIbanezギターの弦の太さを変えました。
09-42のいわゆるスーパーライトゲージから、一つ太めの10-46のライトゲージへの変更です。
(弦が太いほど音に張りが出ます。その分押さえる力が必要になります。)
Ibanezのトレモロブリッジは、フロイドローズタイプ(ボディ裏面からスプリングで引っ張るトレモロ)ですので、弦の太さに応じてブリッジの調整が必要になります。
これがフロイドローズの最も面倒な特徴ですが、弾きやすさに直結するとても重要な調整ですし、手順を覚えてしまえばわざわざリペアに出さなくても簡単にできます。
フロイドローズギターの弦の太さを変えたときに、
・弦高が変わってしまった
・チューニングが全く合わせられなくなった
こんな方はこの記事の内容を参考にされてください。
今回は弦の太さを変えたことで、ブリッジの平行が取れなくなってしまいましたので、スプリング交換を行いました。
弦の太さを変えたあとに思った
ワンチャンこのままでもいけるかな?と思いましたが、ボディとトレモロが平行でなくなってしまいました。
弦が太くなったことで弦の引っ張る力が強くなったためです。
このせいで弦高がぐんと上がり、プレイアビリティが明らかに落ちてしまったので、調整することにしました。
調整方法はいくつかある
この場合、
・スプリングを交換する
・スプリングの本数を変更する
・スプリングを引っ張るための調整ネジを締め込む
この3つの方法があります。
Rimoのギターはスプリングをすでに増やしてあり、これ以上スプリングの本数は増やせません。
なおかつ調整ネジもいっぱいまで締め込んでありましたので、より強い張力のスプリングに交換することにします。
ちなみに真ん中にあるユニットはESPのアーミングアジャスター。
チューニングを安定させたり、弦が切れた時に他の弦の音が狂うのを防いでくれたりするものです。
交換したスプリングはこれ
スプリングも音色に関わるパーツですので、カスタム用のものが販売されていますが、今回はIbanez純正のハードスプリングの、コーティングされているタイプにしました。
実物が届き、見てみると黒い光沢がなんともメカメカしく、とてもカッコいいです。
つけたら見えなくなるのが残念です。
いっそのことギターの裏蓋を開けたままにしたくなる美しさよ…。
弦を緩め、スプリングの調整ネジも緩めます。そうするとスプリングは手の力で外れます。
全てスプリングを外すとトレモロブリッジが脱落しますので、反対側の面も注意してください。ただ、ブリッジが外れてしまっても両端のスタッドボルトに引っ掛け直せば元に戻せます。
ちなみにRimoが作業した時はブリッジがゴロリと外れてしまい、一瞬焦りました。
取り付けは取り外しの逆順
全てスプリングが外れたら、ギターの普段届かない部分の汚れを拭き取って、逆の手順で新しいスプリングを取り付けていきます。
購入したスプリングは3本入りで、Ibanezはアーミングアジャスターをつけた場合、4本掛けにしないとバランスが取れないらしいので、これまで使っていたバネを1本再利用しています。
最後にトレモロのスタッドボルトで弦高調整して、チューニングしたら完了です。
交換後のブリッジの状態
交換後は、ブリッジがしっかりボディと平行になりました。
下の写真が作業前。ブリッジの後端(写真右側)を見比べてみればわかりやすいです
弦高も下がって、弾きやすくなりました。
弦を交換してから今回のスプリング交換するまで、1週間ほどブリッジが傾いた状態で弾いていましたが、弦高が変わるだけでプレイアビリティが圧倒的に違うことがわかりました。
調整されたギターの弾きやすいこと。
これでまたモチベ回復です。
特にテクニカル系のプレイをする方は、0.1ミリ弦高が変わるだけでも弾きやすさはガラリと変わりますので、ご自分のギターも確かめてみてはいかがでしょうか。
最後に
今回は弦を太くしたことでブリッジが浮き上がって、スプリング交換を行ったという内容でした。
あらためて弦高の重要性を実感することができました。
ちなみに余談ですが、チューニングし終わったらたまたまペグが一直線に並んでました…。

ちょっと嬉しい。
今回は以上になります。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
なかなかギターが上達しない…と悩んでいる方は、一度ご自分のギターの弦高が弾きやすい高さにあるかを疑ってみてください。
ギターには他にもメンテナンスが必要なところは沢山あります。良いコンディションを保つことも、上達への近道です。
最後に…ギターが弾きやすくなったら、あとは練習するのみ!…ですが、何をやったら良いのかわからないのが悩みの種。
コピー?基礎練習?
ズバリ、「ギター脳をつくる」が1番効果的です。
ギター脳が身につけば、読み替えが面倒な「TAB譜」や専門知識とトレーニングが必要な「楽譜」は一切使わず、指板上で音の成り立ちをイメージし、歌うようにギターが弾けます。
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それでは、Love Guitar!
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