B’z松本孝弘のギタープレイと「UNITE #02」:世代を超えて愛される”生きる伝説”

(追記:2025年6月11日UNITE#02公式より、松本孝弘さんが療養のため出演を辞退されると発表されました。一日も早いご快復を心よりお祈り申し上げます。)

B’zがオーガナイザーを務めるロック・プロジェクト「B’z presents UNITE #02」が2025年6月に開催されます!

2021年の「UNITE #01」ではMr.ChildrenやGLAYという日本のロック界を牽引するバンドと競演し、コロナ禍で観客の声援が制限される中でも大きな話題を呼びました​。

あれから4年、誰も予想しなかった「UNITE #02」の開催決定に、ファンは「次は誰と共演するのか?」と胸を高鳴らせています(​tower.jp)

この歴史的ステージを前に、本記事ではB’zのギタリスト松本孝弘に焦点を当て、そのギタープレイと音楽的影響、そして「UNITE #02」が持つ意味について世代ごとに考察します。最近ハマり始めた人も、古参の人も、今や”生きる伝説”であるB’z 松本孝弘の歴史を一気に振り返り、 UNITEに向けボルテージを上げていきましょう!

(記事執筆:Rimo (@RimoGt))

松本孝弘のギターサウンド:機材と奏法の特徴

松本孝弘の最大の魅力は、その 音色(トーン) にあります。派手なテクニック以上に、一音聴けば松本とわかる甘く艶やかなサスティン音色は、多くの人を惹きつけてきました​。

テレビ朝日系『ミュージックステーション』のテーマ曲「#1090 〜Thousand Dreams〜」のワンフレーズを耳にすれば、ギターに詳しくない人でも「あ、B’zのギターだ」と気づくほどです(​realsound.jp)。

これはギタリストにとって最大の褒め言葉であり、まさに松本が 「音を聴けばその人がわかる」 境地に達している証と言えるでしょう。

こうした唯一無二の音色を生み出す秘密の一つが、松本の愛用する ギターと機材 です。彼は1999年、世界で5人目、日本人初となる自身のシグネチャーsモデル・ギブソンレスポールを契約しました(gibson.jp)。

ジミー・ペイジ、ジョー・ペリー、エース・フレーリー、スラッシュといったレジェンドに並ぶ快挙であり(​earofnewt.com)、ギブソン社も「日本市場における人気・実力・影響力を考慮して松本を選出したのは必然」と評価しています(​gibson.jp)。

初号モデルのカナリアイエローは限定90本が即完売し、その後も様々なカラーや仕様のシグネチャーモデルが発売される人気ぶりです(​gibson.jp)。

現在ではエピフォンから廉価版のゴールドトップモデルまで登場し、彼の音作りが多くのギタリストにとって手に届く存在にもなりました​gazette.gibson.com

松本はギブソンの他にも、自身の音楽に合わせて多彩なギターを操ります。近年はタク・マツモトモデルのダブルカット(写真の青いモデル)やファイヤーバードなど個性的なギターも披露し、アンプはマーシャルのヴィンテージから最新機種まで使い分けています。こうした機材へのこだわりが生む重厚かつ艶やかなサウンドに、世代を超えたギタリストたちが憧れ続けているのです。

奏法面でも、松本孝弘は多様な引き出しを持っています。速弾きやタッピングといった派手なテクニックは必要に応じて披露しますが、それ以上に歌心あふれるメロディアスなギターソロや、楽曲を引き立てるリフメイキングに定評があります。「ギターキッズ的な探求心を忘れない」と自他ともに認めるように​(realsound.jp)、彼はB’zという枠に留まらずソロ活動でもジャズやブルースなど様々なジャンルに挑戦しており、その経験がB’zの楽曲にも新風を吹き込んできました。

ルーツと影響を受けたギタリストたち

唯一無二のスタイルを築いた松本孝弘ですが、そのルーツには世界的なギターヒーローたちの存在があります。少年時代、彼はマイケル・シェンカー(元UFO~MSG)に衝撃を受け、雨戸を閉め切った部屋でひたすらコピーに明け暮れたと語られています​(note.com)。

シェンカーの名曲「Into The Arena」を完コピしようと練習に没頭した経験が、後に「Go Further」や「SACRED FIELD」といった自身の名インスト曲を生み出す原点になったとも分析されています(note.com)。

また、松本はエディ・ヴァン・ヘイレンからも大きな影響を受けた一人でした​(bztakkoshi.com)。

エディの代名詞であるライトハンド奏法(タッピング)や大胆なアーミングは、松本が80年代後半にスタジオミュージシャンとして活動していた頃から研究していた要素です。実際、B’zの楽曲「BUZZ」などで聞けるライトハンドによる早弾きフレーズにはエディ流のエッセンスが感じられますし、2000年発売のアルバム『ELEVEN』収録曲「ごめんなさい」ではイントロにヴァン・ヘイレン風の硬質なタッピングソロを取り入れています。2020年にエディが他界した際、松本は「ただただ茫然としています」と追悼コメントを発表し、1999年以来親交のあった彼から受けた多大な影響に改めて想いを馳せました​(bztakkoshi.com)

エディとの対談経験もある松本は、奇しくもエディ最期のライブ(2015年ハリウッド・ボウル公演)を目撃した人物となり、その縁の深さが語り草となっています​(bztakkoshi.com​)。

さらに忘れてはならないのが、ジミ・ヘンドリックスジェフ・ベックからの影響です。松本は「Little Wing(邦題:風のうわさ)」を自身のフェイバリット曲に挙げ、ソロアルバム『Hana』でカバーするほどヘンドリックスを敬愛しています(​earofnewt.com)。

ジェフ・ベックについても「最近購入したCDはジェフ・ベックとB.B.キングとブライアン・セッツァー」と語るほどリスペクトを公言しており(​earofnewt.com)​、実際B’zのライブでもベックの「哀しみの恋人達」や「FREEWAY JAM」をカバーしています​(note.com)

日本のギター少年だった松本青年にとって、これら海外のロック/ブルースギタリストたちの存在がどれだけ刺激的だったかは想像に難くありません。

興味深いのは、松本が自身のルーツ曲をカバーする企画も近年行っていることです。2020年発売のソロアルバム『Bluesman』では古き良きブルースに立ち返ったプレイを披露し、2023年には影響を受けた楽曲を集めたカバーアルバム『THE HIT PARADE II』をリリースしました。そこではモントローズ(サミー・ヘイガー在籍)の「I Got The Fire」やホワイトスネイクの「Fool for Your Loving」、ゲイリー・ムーアの「Sunset」といった渋い選曲が並び、自身のルーツを純粋な気持ちで表現しています​(burrn.online​, note.com)

70年代ハードロックから泣きのギターインストまでカバーするその姿からは、ギタリスト松本孝弘の音楽的バックボーンの広さを改めて感じることができます。

B’zにおける松本孝弘の役割と世代を超えた支持

B’zはボーカル稲葉浩志とギター松本孝弘によるロックユニットで、1988年のデビュー以来日本の音楽史に残る数々の記録を打ち立ててきました。松本は作曲・プロデュースを担い、稲葉が作詞するスタイルで生み出される楽曲は、ポップスとロックを絶妙に融合したオンリーワンのサウンドです。「ギター・ヒーロー的な装飾を施したメロディアスなポップス」を得意とし、B’zはこの30年以上でシングル・アルバム総売上8000万枚超という日本最高クラスのセールスを誇ります​(guitartricks.com)。

1998年にはベスト盤が3日間で250万枚を売り上げたという逸話もあり​(earofnewt.com)、まさに国民的ロックアクトとして君臨してきました。

その中で松本孝弘のギターは、常にB’zサウンドの核でした。デビュー当初はプロデューサーから「TM NETWORKのようなおしゃれ路線で」と期待された経緯もあり、ヤマハ製のモダンなギターとシンセポップ風のアレンジで都会的な楽曲を展開していました​(realsound.jp)。

しかし時代が90年代に入ると次第に ハードロック色を強める ようになり、松本もギターをヤマハからギブソン・レスポールに持ち替え、音作りもテクニカル一辺倒から荒々しく骨太なロックサウンドへとシフトしていきました​(realsound.jp)。

例えば1990年の『RISKY』収録「Guitar Kids Rhapsody」では高速シュレッドを披露する一方、1992年『RUN』収録「アウトロー」ではブルージーな泣きのギターソロを奏でるなど、楽曲ごとに自在に表情を変えるギターでB’zの音楽性を広げています。

松本のそうした柔軟さは、B’z結成前にスタジオミュージシャンとして様々な現場で揉まれた経験が土台にあります​(realsound.jp)。

浜田麻里やTUBEといったアーティストのレコーディングに参加し腕を磨いた彼は、TM NETWORKのサポートギタリストに抜擢されたことで新たな境地を開きました​(realsound.jp)。

1988年発売のTMNアルバム『CAROL』のレコーディングでは初の海外録音を経験し、クリーントーンでの緻密なカッティングに挑戦したことで「鍛えられた」と後年語っています​(realsound.jp)。

この経験によってファンク的なリズムギターや綿密なアレンジ力を身につけ、B’zの楽曲にも「だからその手を離して」や「LOVE PHANTOM」のようなカッティング主体の名曲が生まれています。さらにTMNの派手な舞台演出(ダンスレッスンまで課されたとか)も体験した松本は、B’zのライブ演出にもそのノウハウを生かし、大規模なセットや照明を駆使したライブを実現しました​(realsound.jp)。

こうして培われた総合力により、松本孝弘は稲葉浩志という最強のボーカリストを支える 音楽監督 のような存在になっています。B’zの楽曲は稲葉のボーカルメロディと松本のギターリフがせめぎ合い高め合う構造で成り立っており、そのバランス感覚は他に類を見ません。ポップスファンにも刺さるキャッチーさと、ロック好きも唸るテクニックや重厚感――両者を兼ね備えた松本のギタープレイこそ、世代を超えて支持され続ける要因でしょう。「音を聴けば松本とわかる」個性を保ちながらも、時代ごとに進化を遂げてきた柔軟さが、多くのリスナーを飽きさせないのです。

事実、B’zは幅広い世代から支持されています。2010年のオリコンアンケート「後世に残したい日本のロックバンド」では、10代~30代の投票で堂々1位を獲得し、総合順位でも1位に輝きました​(bzaholic.blog.fc2.com)(40代ではBOØWYに次ぐ2位)。

デビュー20年以上経っても若年層からトップ支持を受けるバンドは極めて異例ですが、B’zの場合は親世代から子世代へと曲が受け継がれている側面もあります。「B’zのコアなファン層は40代~60歳前後。10~30代にとって松本(まっちゃん)や稲葉さんは親みたいな存在」といった声もあるほどで​(ameblo.jp)、実際に「親がB’zファンで物心ついたときから曲が流れていた」という若者も少なくありません。松本孝弘のギターは、当時若者だった80~90年代のファンはもちろん、その子供世代にまで浸透し始めているのです。

世代別・松本孝弘にハマったきっかけの違い

では、それぞれの世代のギタリスト/音楽ファンは何をきっかけに松本孝弘に魅了されていったのでしょうか。年代別にその傾向を追ってみます。

1990年代:J-POP黄金期に刻まれたギターリフ

デビューから数年でB’zは日本の音楽シーンを席巻しました。1990年代前半には「BLOWIN’」「裸足の女神」「LOVE PHANTOM」「BURN -フメツノフェイス-」などミリオンヒットを連発し、その度にテレビやラジオから松本の印象的なギターリフが流れました。特に「LOVE PHANTOM」のイントロの不気味で荘厳なギターオーケストレーションや、「ultra soul」のキャッチーで疾走感あるリフは、当時ティーンエイジャーだった世代に強烈な刷り込みを与えています。

この頃に10代・20代だったファンは、圧倒的なカッコよさをB’zの音楽に感じて松本孝弘にハマったケースが多いようです。ロックに詳しくなくとも耳に残るフレーズの数々、そして黒いサングラスにレスポールを抱えた松本の佇まい――まさにギター・ヒーロー像そのものだった彼に、「自分もギターを始めたい!」と憧れを抱いた若者も数え切れません。90年代はヴィジュアル系や他のバンドブームもありましたが、B’zほど幅広い層にリーチしたロックアーティストはおらず、ギターキッズからライト層まで巻き込んだ存在でした。当時を知る40代以上のギタリストに「最初にコピーした曲は?」と尋ねれば、「いつかのメリークリスマス」や「ギリギリchop」の名を挙げる人も多いでしょう。前者では情感たっぷりの泣きのソロを、後者では猛烈な速弾きを経験し、松本孝弘の表現力の幅広さに驚かされた…そんな青春時代を送ったギターファンが数多く存在します。

2000年代:ハードロック路線と海外進出で再発見

2000年代に入ると、B’zはさらにロック色を強めつつ国内外で精力的に活動します。アルバム『Brotherhood』(1999年)や『GREEN』(2002年)ではヘヴィで骨太なサウンドに磨きがかかり、松本もハードロック魂全開のギターを披露しました。例えば「ギリギリchop」(1999年)は松本史上最速とも言われる速弾きソロが炸裂し、多くのギター少年が挑戦したものです。続く「ジュース」(2000年)ではスライド奏法やブギー調のリフでコミカルさと骨太さを両立させ、ライブでも映えるナンバーとなりました。こうした ロック路線の強化は、90年代後半に一旦B’zから離れていた音楽ファンを呼び戻す効果もあったようです。「ポップなB’zも良いけど、やっぱりロックなB’zが最高!」という声が上がり、改めて松本のギタリストとしての凄みが再評価されました。

また、この時期にはB’zの海外進出も注目されました。松本と稲葉は2002年に米国のエアロスミス公演に前座出演し、2003年には全米ツアーも実施​(earofnewt.com)(ロサンゼルスではチケット即日ソールドアウト​(earofnewt.com))。

当時の海外メディアのインタビューで松本は多くを語れなかったものの、「ギターで語る」プレイで観客を魅了し​(earofnewt.com​)、「日本にこんなギタリストがいたのか」 と北米のロックファンにも衝撃を与えました。実際、松本はハリウッドのロックの殿堂「RockWalk」にも2007年にB’zとして殿堂入りを果たしています。

この頃10代だった現30代前後のファンにとっては、B’zの音楽そのものよりも松本孝弘個人の評価に注目してハマったケースも見られます。「世界的ギタリストらしい」と聞いて興味を持ち、映像を観てみたら本当に凄かった…という具合です。ギター専門誌での松本の発言や機材紹介を読んでファンになったという人もおり、黄金期を経て一周回った “ギタリスト松本孝弘”ブーム が2000年代に起きていたといえるでしょう。

2010年代~現在:ソロ活動とコラボレーションで広がる影響

2010年代以降、松本孝弘はB’zと並行してソロ活動や他アーティストとのコラボレーションを活発化させました。中でも ラリー・カールトンとの共演は大きな出来事です。2010年に共作アルバム『Take Your Pick』を発表し、ジャズ/フュージョン界の巨匠カールトンと互角のギターバトルを繰り広げたこの作品で、松本はグラミー賞最優秀ポップ・インストゥルメンタルアルバムを受賞しました​(guitartricks.com)。日本人ロックミュージシャンとしては史上初のグラミー受賞であり、松本の名は世界の音楽業界にも刻まれました。カールトンとのコンビはその後日本武道館ライブも成功させ、以降松本は毎年のようにソロ名義でアルバムを制作。ブルース、ジャズ、フュージョンなど多彩なジャンルに挑戦し、「ギタリスト松本孝弘」の新たな一面を次々と見せています。

このような 国際的評価 やソロワークに触れ、2010年代に松本ファンになった若者も少なくありません。特にギターを趣味とする10~20代にとって、「日本で一番CDを売ったバンドのギタリスト」というより「グラミーアーティストでGibsonのシグネチャーを持つすごい人」という捉え方が増えています。実際、海外のギタリストランキングやGibson公式の記事でも松本は「日本を代表する伝説的ギタリスト」「iconic guitaristsの一人」と紹介されており​(gazette.gibson.com)、国内外でその地位は不動です。例えばBABYMETALが2019年に発表した曲「DA DA DANCE」では松本がフィーチャリングゲストとしてギター参加し、メタルとアイドルポップの融合サウンドに華を添えました​(blabbermouth.net)。

BABYMETALの若いファン層にとって松本孝弘の名前は新鮮だったようで、「誰だか知らないけどギターソロすごい!」とSNSで話題になり、そこからB’zを遡って聴き始めたというケースもありました。こうした異色コラボを通じて、松本は新世代への橋渡し役も担っているのです。

さらに近年では、Tak Matsumoto Group (TMG) の復活も見逃せません。アメリカ人シンガーのエリック・マーティン(Mr.Big)とベーシストのジャック・ブレイズ(Night Ranger)という錚々たるメンバーと組んだこのスーパーグループは、2004年にアルバム『TMG I』を発表し話題となりました。そして2024年9月、実に20年ぶりとなる待望の2ndアルバム『TMG II』をリリースし​(gazette.gibson.com)、往年のファンを歓喜させています。英語詞で本格的なハードロックを展開するTMGプロジェクトは、松本がグローバル市場に再挑戦する意欲の表れでもあります​(gazette.gibson.com)。

こうした動きに刺激を受け、「自分も海外のギタリストと渡り合えるような実力をつけたい」と奮起する若手ギタリストもいるでしょう。松本孝弘の背中は、今もなお次世代の目標として輝き続けています。

「UNITE #02」への期待:世代を結ぶロックの祭典

さて、話を冒頭の「B’z presents UNITE #02」に戻しましょう。コロナ禍真っ只中だった前回の「UNITE #01」​(tower.jp)では、世代やジャンルの壁を越えて日本のトップバンドが一堂に会し、「声なき観客」と共にロックで団結するという歴史的なステージとなりました。松本孝弘はこの企画の中心人物として、自身も敬愛するMr.ChildrenやGLAYと同じステージに立ち、互いに刺激し合いました。当時は声援NGという制約がありつつも、観客の熱い拍手と胸に響く演奏だけで会場が一体となった様子は音楽ファンの間で語り草です​。

4年ぶりの開催となる「UNITE #02」は、状況も一変しフルキャパシティ&声出し解禁の中で行われる見通しです。会場は最新の大型ホール「Kアリーナ横浜」。日程も2025年6月の週末に4公演組まれており​(bz-vermillion.com)、スケールアップした舞台に期待が高まります。そして何より気になるのが 共演アーティスト です。公式には「果たして今回ステージを共にする共演者は誰なのか。続報を心待ちにしてほしい」とあるだけで​(tower.jp)、発表は4月1日に予定されています​(bz-vermillion.com)。

ネット上では早くも予想合戦が繰り広げられ、「前回と同じく同世代の国民的バンドが来るのでは?」「それともあえて若手バンドや海外の大物を呼ぶのでは?」と様々な憶測が飛んでいます。

松本孝弘にとっても、「UNITE」で他のアーティストと交流することは大きな刺激でしょう。彼は以前から「自分たちに興味を持ってくれる人が世界中どこにでもいれば、そこに行って演奏したい」と語っており​(earofnewt.com)、音楽による “繋がり” を何より大事にしています。UNITEプロジェクトはまさにその信念の体現であり、世代やキャリアの異なるミュージシャン同士が団結し高みを目指す場です​(tower.jp)。

松本が敬愛する海外のギタリストであるスティーヴ・ヴァイは、松本のメロディセンスを「最もインスパイアされた旋律の一つ」と評しました(earofnewt.com)が、今度は松本自身が若い世代にインスピレーションを与える番かもしれません。「UNITE #02」で松本孝弘がどんなギタープレイを繰り出し、どんな化学反応を見せてくれるのか、ファンならずとも注目せずにはいられません。

40代以上のギタリストに響く“松本イズム”

最後に、現在40代以上のいわゆる中堅・ベテラン世代のギタリストにとって、松本孝弘が持つ特別な魅力について考えてみます。彼らにとって松本は、 青春時代のヒーロー であると同時に、今なお挑戦を続ける 生ける伝説 です。

まずヒーローとしての側面。前述したように90年代にギターを始めた人の多くが松本のフレーズをコピーし、その背中を追って練習に励みました。「いつかはあの音を出したい」「松本さんみたいにギターで歌いたい」と願った日々を経て、今では社会人やプロとしてギターを続けている方もいるでしょう。松本が60歳を超えた今も第一線で活躍し続けていることは、同世代にとって何よりの励みです。「自分も年齢に負けず弾き続けよう」と思わせてくれる存在、それが松本孝弘なのです。実際、ギブソン社が松本に最新モデルを贈呈した際、「家族、愛、尊敬……松本孝弘」といったキャッチコピーで称えています​(natalie.mu)。同年代の著名ギタリスト達(例えば布袋寅泰やChar)とも親交が深く、切磋琢磨し合っている点もベテラン勢には共感を呼んでいます。

一方、挑戦者としての側面も見逃せません。松本はキャリアを重ねてもなお貪欲に新しい音楽性を追求しています。近年のソロ作『Bluesman』では原点のブルースに立ち返りつつモダンな解釈を加え、最新カバー集『THE HIT PARADE II』では自身が影響を受けた楽曲群に敬意を表しました​(burrn.online)。

さらにTMGの再始動やBABYMETALとのコラボなど、新規プロジェクトにも挑んでいます。40代以上のギタリストにとって、これは大いなる刺激です。「自分も新しいバンドを組んでみようか」「昔好きだった曲をカバーしてみようか」――松本の姿は、キャリアを積んだプレイヤーほど心に響くものがあるでしょう。「熟練してなお成長する」松本孝弘の姿は、ギタリスト人生のお手本とも言えます。

最後に付け加えるなら、松本孝弘の人柄や哲学もまた、年代問わず多くのギタリストに愛されています。インタビューでは寡黙で飾らない受け答えが多い松本ですが、その裏には「音楽で語る」という強い信念が感じられます。実際、彼は「B’zであり続けることがモチベーション」と語り​(gazette.gibson.com)、常に音楽ファーストで走り続けてきました。派手な自己アピールではなく作品とパフォーマンスで勝負する姿勢に、40代以上のプロ・アマ問わず「職人魂」を見出す人もいます。「ギタリストは音を出してナンボ」という当たり前のことを体現し、結果で示し続ける松本孝弘――その背中はこれからも世代を超えたギタリストたちを導き続けるに違いありません。


松本孝弘が鳴らす一音一音には、時代を駆け抜けてきたロックの魂が宿っています。そして「UNITE #02」という舞台は、そんな彼の魂が再び輝きを増す瞬間となるでしょう。世代を超えて愛されるギタリスト松本孝弘。その歩みと音色に改めて耳を傾けながら、6月の熱いステージを心待ちにしましょう!

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

それでは、Love Guitar!

Sources:

  1. B’z Official Website (ニュースリリース)​bz-vermillion.combz-vermillion.com
  2. TOWER RECORDS ONLINE ニュース​tower.jp
  3. Real Sound インタビュー/コラム​realsound.jprealsound.jprealsound.jp
  4. Gibson公式サイト ニュース/記事​gibson.jpgazette.gibson.comgazette.gibson.com
  5. earofnewt.com(海外メディアによる松本インタビュー記事)​earofnewt.comearofnewt.com
  6. note: 「Rock’n Roll Standard Club 松本孝弘のルーツがわかるカヴァーアルバム」​note.comnote.com
  7. B’zオフィシャルファンクラブ誌/ファンブログの声​ameblo.jp
  8. B’zファンブログ「B’z holic」よりオリコン調査結果引用​bzaholic.blog.fc2.com
  9. Guitar Tricks Forum ニュース投稿​guitartricks.com(Larry Carlton & Tak Matsumotoのグラミー受賞について)
  10. その他メディア記事 (スポーツ紙、音楽雑誌インタビュー等)​bztakkoshi.com​ earofnewt.com
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Rimo

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ギターブログ運営、ギターのある風景写真撮影、ギターAIイラストレーションなどを手がける、二児のパパ。
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