指板でわかるやさしいオルタードスケール。楽譜もTAB譜も必要ない。

こんにちは、ギタリストのRimo(@RimoGT)です。

オルタードでフレーズが弾きたい。

SNSでまたかっこいいギタリストがオルタードでおしゃれな演奏をしている。

スケールアウトしながらも破綻していない、緊張感のある響きは、もはやチート。

いつか自分もあんなクールな演奏がしてみたい…。

ギターを弾いていると、そんな想いが湧き起こります。

理想と現実の厳しいギャップ

しかし、自分がオルタードスケールでプレイをしてみると、オルタードの上昇、下降しかできない。全くもってソレっぽさが出ない

結局、教科書丸写ししたようなフレーズを連発することに。

その間にも、SNSではかっこいいギタリストがどんどんかっこいいフレーズを披露している…。

もちろん、地道に練習しないといけないのはわかる。

わかるけど、それって永遠にそのギタリストとの差が広がっていくような気がして悲しくなる。

ギター中級者でこんな状況で苦しんでいる方は結構いるのではないでしょうか。

オルタード習得は無理ゲーに近い?

特に独学でギターをやっている方にとっては、オルタードの扱いについては大きな障壁となっていると思います。

というのも、わかりやすい情報がほとんどないから。

オルタードという考え方自体が、音楽理論的に難しいのは理解できるんですが、それを説明するのにもゴリゴリ難しい言葉で話をされることが多く、ロック大好き趣味ギタリストにとっては「日本語でお願いします」と言いたくなることがしばしば。

無理ゲー状態です。

指板上で理解して、自分でフレーズを作りたい!

しかし、「オルタードを指板で理解してそのまま弾けるようになりたい」というのが非ガチ勢の本音のところではないでしょうか。

そんな甘い考えが通用…するんです!

前回の記事で、一生忘れないオルタードスケールの覚え方についてお話しさせていただきました。

参考:暗記不要!オルタードスケールを一生忘れなくなるたった1つのコツ【挫折知らず】

これでオルタードスケールのポジションについては簡単に指板上で把握できるようになると思います。

今回はその続きで、オルタードスケールのフレージングについて触れていきます。

オルタードのスケールを上昇・下降をするだけでは、全然それっぽくならないのは先に述べました。

「定番のフレーズをまずは覚える」というのが王道とされています。

かといって、すでにある王道オルタードフレーズを一個一個覚えていく「だけ」というのも、個人的には違うかなと思っています。

お前は自分のフレーズなんか弾かなくていい、ただ与えられたものを弾け」と言われているみたいで…。

やっぱり自分の色を出したいじゃないですか。

オルタードスケールのことをもう少しだけ理解するだけで、それが可能になります。

ということで、指板上でオルタードを理解し、自分のフレーズを作れるようになる考え方をご紹介します。

こんな人に向けて書いています

今回の記事は、

「Cコードの押さえ方がわかりません!」

「アドリブってどうやるんですか?」

という方には適していない内容になります。

基本的なコードが弾ける

ペンタでアドリブが弾ける

曲中でコードチェンジのタイミングがわかる

これくらいの技量なら理解できるように書きました。

理論の理解度については、

セブンスコードがわかる

ダイアトニックコードがわかる

ドミナントモーションがわかる

「やさしい音楽理論」レベルです。

「わかる」といっても度合いは人それぞれでしょうから、読み進めていって難しいと感じる部分は読み飛ばして構いません。全体を通して、基礎的な内容になっているので、もしよくわからないところはやさしい理論書に書いてあります。

それではいってみましょう。

まずは、オルタードスケールの見方をちょっと変える

オルタードスケールの指板上の配置です。

ここではGオルタードスケールを載せています。

うーん、吐き気がしますね。

この配置の解釈の仕方は、こちらの記事を読めばわかるようになります。

参考:暗記不要!オルタードスケールを一生忘れなくなるたった1つのコツ【挫折知らず】

さて、この配置をどうみていくか、どの音を使っていくか、が今回のポイントです。

結論から言うと、「オルタードスケールの音を使ってトライアドを弾く」です。

トライアドというのは、ドミソ、レファラ、といったコードの3つの構成音のこと。

理論アレルギーが発症した方がいるかもしれません、ちょっと待ってくださいね。

要は、Gセブンスコードが出たときに、全く別の「ハマるコード」の音を弾くことで、なんともおしゃれなオルタードの響きになってしまう!ということです。

しかも、その「ハマるコード」は基本的なメジャーコードやマイナーコードなので、これまでに寝食惜しんで身につけたスウィープやタッピングのアルペジオも使えるということです!

指板上で説明いきます。

オルタード上で使えるコード

図中の赤丸が示すように、Gオルタードスケールの中にはA♭mコードが含まれています。

テンションなしの、お馴染みのマイナーコードの形です。

6弦ルートのFマイナーをずらした形ですね

その隣にはB♭mコード。

これも6弦ルートのFマイナーの形

続いてD♭コード。

5弦ルートのBメジャーと押さえる手の形は同じ

E♭コード。

これも5弦ルートのBメジャーと同じ形

そしてGm♭5。

Bm♭5で覚えた方が多いと思います。覚えるのが後回しになるやつ

最後にFm♭5。

これもBm♭5型です

厳密にはもう1つありますが、普段使い慣れたコードとは異なるので割愛します。

このように、オルタードの中には基本的なコードのトライアドが含まれます。

今ご紹介したポジションだけではなく、他のポジションでも例外なくこれらのトライアドを演奏することが可能です。

このことから何が言えるかというと…速弾き野郎の皆さん、お待たせしました。

セブンスコードの時に、メジャー・マイナーのスイープやタッピングのアルペジオが使える!

それだけでオルタードテンション感満載のフレーズを弾いていることになります。

もちろん、3音をジャランと弾くだけでも十分かっこいい響きが得られます。

おさらいをすると、G7で使えるお馴染みのトライアドは

Gm♭5

A♭m

B♭m

D♭

E♭

Fm♭5

になります。

それぞれのコードの響きを確認して雰囲気を確認してみてください。

その時、必ずG音を鳴らしてみることを忘れないでくださいね。

ルート音であるGに対する音程の差がゾクゾク感を生み出すので。

フレーズアイディア例

オルタードで使えるコードがわかったところで、フレーズへの応用のアイディアを例に挙げます。

基本的な考え方は、「ギターで弾きやすいトライアドの形を選んでいく」です。

中には、「なんとなく聞いたことある!」というものも含まれているかと思います。

ここでも、G音を鳴らしてテンション感を楽しんでください。

例1 簡単なセーハコードに味付け

赤丸がA♭mのトライアド。ここに青丸の音を足してみたり。

例2 おなじみの巨大スウィープの先に変化球

赤丸がE♭の5本弦のスウィープパターン。1弦まで上昇したら青丸を挟む!

例3 スウイープとタッピングで魅せる

赤丸A♭mの3本弦のスイープパターン。さらに青丸の音をタッピング!

ロック系の音楽で多用される運指パターンを、オルタードで使えるコードに当てはめて弾くだけです。

これなら、今まで自分が持っているフレーズをそのまま応用可能となることがわかっていただけたかと思います。

まとめ

ギタリスト泣かせのオルタード。

でも、お馴染みのコードが中に含まれていることさえわかれば、臆することなく自分でフレーズを作ることができます。

そうなれば「だまって定番フレーズ弾いとけ」とは言わせないギタリストの仲間入りです。

もちろん本番一発勝負ではなく、事前にどんな響きが得られるかを知っておく必要はありますが、その作業自体はまるでパズルがさくさく解けていくような快感があります。

セブンスコードに出くわした時に、「どんなフレーズを弾こうか」と考えることだけでは、いつまでも「フレーズを覚えなければいけない」という呪縛から逃れることはできませんし、取ってつけたようなフレーズの繋ぎ合わせの演奏になってしまいます。

「どのトライアドが使えるかな」と考えることで、アプローチの幅がぐんと広がり、より自分らしいプレイができるようになるはず。

ぜひギターを手に取って、自分が作ったオルタードの響きに酔いしれてください。

今回はここまでになります。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

最後に、文中にもご紹介した一生忘れないオルタードスケールの覚え方について書いた記事のリンクを添えさせていただきます。これも難しい理論不要、暗記不要の方法ですので、参考にしてみてください。

参考:暗記不要!オルタードスケールを一生忘れなくなるたった1つのコツ【挫折知らず】

もう1つ、ロックギタリストに馴染みのあるペンタトニックの解釈でオルタードを理解することもできます。興味のある方はこちらの記事もご覧ください。

参考:ペンタを知っていれば楽勝でオルタードを覚えられる方法

それでは、Love Guitar!

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