6弦ルートのペンタ固定の呪縛から解放されよ!手癖にしたい速弾きフレーズ


こんにちは、ギターブロガーのRimo(@RimoGt)です。

このシリーズも6回目を迎えることができました。

初めは、「誰にも読まれなかったらどうしよう…」という一抹の不安がありましたが、おかげさまで多くの方にご覧いただいております。本当にありがとうございます!

参考:【目次】ズボラギタリストのためのフレーズノート

ズボラなRimoの何よりの励みになります!

それでは今回も、フレーズ解説にいってみましょう。

今回は、『6弦ルートのペンタ固定』におさらば!な速弾きショートリックです。

このシリーズは、このフレーズを弾けることがゴールではありません。このフレーズを通じて、ギター脳を身につけることです!

人間は、悲しかな「忘れる生き物」です。がむしゃらに覚えたフレーズも、そこに「意味」を見出せないと、途端に忘れていきます。

1個覚えても1個忘れてしまってはあまりにも切ないですよね…。

このシリーズで、

「指板がどう映っているか」

「フレーズの構成や音にどんな意味を持たせているか」

「プレイの肝はどこか」

この3つを理解して、フレーズを一生忘れないものにしつつ、ギター脳を強化させましょう!

フレーズを聴いてみよう

まずは#6のフレーズをお聴きください。

(動画は#6の2分41秒から再生されます。)

正々堂々として、嫌味のない正統派イケメン速弾きフレーズですね。

指板がどう映っているのか

コードで確認

キーEのフレーズなので、この人には指板に4弦ルートのEm7コードが見えています。

4弦ルートのコードはなじみがない方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかし、アドリブプレイでフレーズを作る上では頻出の形ですので、ぜひ身につけていきましょう。

コードを弾ける必要はなく、形が指板に浮かび上がるのがここでのゴールです。

このフレーズとEm7コードを重ねるとこんな感じ。

フレーズに使われる5音のうち、4音がEm7コードに含まれる音になっています。

スケールで確認

同時に、4弦ルートのEマイナーペンタのボックスが見えています。

Eマイナーペンタを重ねるとこんな感じ。

フレーズの5音のうち5音全てがEマイナーペンタに含まれる音です。

どのような音の構成になっているのか

ざっくり言ってしまえば、ペンタトニックの下降です。

ここでのポイントは、ペンタの下降だといってもEm7のコードトーンを主体に組み立てられているということ。

前述のように、5音中4音がEm7のコードトーンですので、ベースのE音に対してとても素直な響きなのが特徴です。哀愁漂う中に、洗練された力強さが感じられる響き。

下の図で、コード上での各音の役割を載せておきます。(理論は分からん!という人は次の項まで読み飛ばしていただいて大丈夫です。)

青丸はEm7のコードトーン

最後はルート音であるEに着地することで終止感(終わったな〜と感じる響き)を得ています。

(誤解をしないために補足しますと、フレーズの最後はルート音で終わらなくてはいけないということではありません。最後の音を別の音にに入れ替えて、響きの違いを感じてみてください。楽しいですよ。)

フレーズの肝は

このフレーズの響きは、よくあるペンタの下降フレーズです。

ここでの肝は、「このポジションで弾くこと」です。

前述した、このフレーズに想定されるペンタのボックスポジションを、苦手としている方は多いのではないでしょうか。

形も複雑で、覚えるのが大変そう…

「スケールを覚える」の常識を捨てる

このポジションのペンタは、形が複雑で、覚えるのが大変そうだと敬遠されがちです。

一般的に「スケールを覚える」と聞いたら、「下から上まで順番になぞること」をイメージすると思います。

しかし、このポジションは形も複雑で、運指も定めにくいですから、スケールを覚える前に挫折してしまいます。私は見事に挫折しましたので。

このポジションのペンタは、フレーズによって運指のパターンが変わるのが特徴です。

ですから、上昇・下降を暗記目的で反復して練習しても、実践的なプレイに繋がりにくいといえます。

頻出のフレーズとセットで部分的に覚えていき、結果的に指板上でこの形になる、というゴールを持たれる方が自然な流れです。

「6弦ルートのペンタ」の延長線

またこのフレーズは、多くの人がはじめに覚える「6弦ルートのペンタ」のすぐ隣にあります。

6弦ルートのペンタ以外のプレイに慣れていないと、横移動したあとスケールを見失ってしまいやすいですよね。

なのですぐまた元のポジションに戻ったり、使い慣れた同じフレーズで逃げたりしてしまいがちです。

長い間、私もこのポジションは苦手でした。

そこでこのフレーズの出番です。

1音めに、6弦ルートのペンタからスライドアップして脱出するところからはじまります!

このフレーズを覚えると、横移動したときにペンタのポジションを見失わないための強力な道標となってくれます。迷子になるのを防いでくれます。

「このフレーズは全てペンタの音だ!」と意識しながら形が手になじむまで弾き込むことで、「6弦ルートのペンタ固定」の呪縛から解き放たれることができます。

より自由なプレイを身につけましょう!

インパクト大のペンタ速弾き!

少し速いフレーズですが、はじめはゆっくりでも構いません。徐々にテンポアップして、動画のテンポくらいで弾けるようになりましょう。

ペンタの速弾きって、キレイに弾けるととっても骨太でインパクトがありますから、ぜひ繰り返し弾いてみてくださいね。

もう一度聴いてみよう

今回のフレーズをもう一度聴いてみましょう。

(動画は#6の2分41秒から再生されます。)

まとめ

今回のフレーズのまとめです。

このフレーズは、

4弦ルート(14フレット)のEマイナーコード、Eマイナーペンタトニックを想定。

「ほぼコードトーン」のペンタ下降。

「6弦ルートのペンタ固定」の呪縛から解放されるためのフレーズ。

このように解釈できます。

最後に

今回は#6をご紹介しました。

ペンタトニックは全ポジション覚えるに越したことはないのですが、丸暗記だと時間がかかりますし、覚えてもパッと使いこなすのは難しいです。

今回のようにフレーズや音楽の知識と関連づけて覚えれば、使いやすく、忘れにくくなります。

色んなフレーズに出会って、ペンタの地図を指板いっぱいまで広げていきましょう!

あなたのギターの引き出しがひとつ増えたなら幸いです。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

次回もお楽しみに。

第7回:ブルースらしさを絶妙に散りばめたショートフレーズ

他のフレーズも覚えたい!という方はこのシリーズへ下のリンクからGo!

参考:【目次】ズボラギタリストがフレーズ100個覚えるためのノート

それでは、Love Guitar!

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