速弾きにも使える、ひと手間加えたペンタ下降フレーズ

こんにちは、ギターブロガーのRimo(@RimoGt)です。

「ズボラギタリストのためのフレーズノート」第10回になります。

参考:【目次】ズボラギタリストのためのフレーズノート

今回のフレーズは、一見するとペンタの下降リックです。

が、ほんの「ひと手間」加わっています。

そのひと手間が大きな差を生みますので、ぜひそれを覚えてマスターしちゃいましょう。

ここで大切なのは、フレーズ単体で弾けるかどうかではなく、理解して弾いているかどうか。

フレーズの意味がわからないと、覚えるのに途方もない反復練習を必要とする上に、せっかく昔覚えたフレーズは古い順からどんどん忘れていきます。発狂しそうです。

そのような悲しい現実から抜け出すためにも、今回も一度読んだだけで一生忘れないフレーズにしていきます!

このフレーズを弾く人は、

「指板がどう映っているか」

「構成と音にどんな意味を持たせているか」

「プレイの肝はどこか」

それを抑えれば、ギター脳はどんどん強化されていきます!

「歌うようにギターを弾く人」になるのも夢ではありません!

フレーズを聴いてみよう

まずは#10のフレーズをお聴きください。

(動画は#10の4分33秒から再生されます。)

ストレートだけどブルージーな下降フレーズです。

速弾きしてもよし、ゆっくり弾いてもよし。使い所の多いフレーズですね。

指板がどう映っているのか

コードで確認

キーDのフレーズ、この人には指板に6弦ルートのDmコードが見えています。

このシリーズでたびたび登場する、4弦ルートのマイナーコードの形

このフレーズとDmコードを重ねるとこんな感じ。

フレーズに使われる7音のうち、4音がDmコードに含まれる音になっています。

スケールで確認

同時に、6弦ルートのDmペンタのボックスが見えています。

一番オーソドックスなペンタのボックス。今回はDmペンタ

Dmペンタを重ねるとこんな感じ。

フレーズの7音のうち6音がDmペンタに含まれる音です。

このシリーズを初めから読んでいる方にとっては、「またか」のパターンだと思ったかもしれません。

「またか」と思ったあなたはしめたもの。

コードとスケールがあなたの体に染み付いてきて、「ギター脳」になってきた証拠です!

どのような音の構成になっているのか

今回の構成はシンプル。

ペンタ下降 → ブルーノートを入れた上昇で締め

という2段がまえです。

基本的にシンプルなペンタ下降ですので、すでに弾ける!という人も多いかと思います。

ペンタ下降

意識したいポイントは、

コード音をフレーズの幹にしている

ルート音(D)で始まり、ルート音(D)まで下がる

ということ。

この意識を入れるだけで、ペンタを適当になぞるのとは響かせ方が変わってきます。

初めにDmを弾いて雰囲気を掴んでみるのもいいですね。

動きに慣れた方は、リズムを変えたりテンポを変えたりして、下っていく雰囲気をコントロールして遊んでみてください。

ブルーノートを入れた上昇で締め

下降し切ったら、必殺ブルーノートのアプローチです。

この半音アプローチ。ブルースの伝家の宝刀!

一気に雰囲気のあるフレーズに早変わりしていますね。

そしてそこから上のルートD音まで上昇し、フレーズを締めています。

この大きな音程差が、聴く側をハッとさせるのに効果抜群です。

フレーズの肝は

肝は、やはり上昇時のブルーノートアプローチですね。

この響き、たまりません

このシリーズで何度も登場しているブルーノート。

聴いている人にペンタ下降の響きを十分感じさせた後の、外し。

このタイミングが絶妙な「裏切り感」を生んで、印象的なフレーズとなっています。

弾く側もゾクゾクしてしまいますね。

もう一度聴いてみよう

今回のフレーズをもう一度聴いてみましょう。

(動画は#9の4分33秒から再生されます。)

まとめ

今回のフレーズのまとめです。

このフレーズは、

6弦ルート(10フレット)のDmコード、Dmペンタトニックを想定している

ペンタ下降 → ブルーノートを入れつつ音程差をつけた上昇 という2段がまえ

ペンタ下降にブルーノートを加えるひと手間で、フレーズは格段に色っぽくなる

このように解釈できます。

最後に

今回は#10をご紹介しました。

今回のフレーズは、ポジション的にも覚えやすいフレーズでした。

ペンタをなぞればこのフレーズに近い響きが得られますから、すでにこのフレーズに近い手グセを持っていたかもしれませんね。

しかし、何となく弾くのはとてももったいないですから、音の成り立ちとフレーズの肝をしっかりと理解して、それぞれの音に意味を持たせつつカッコよく弾きこなしましょう!

かなり使い勝手の良いフレーズなので、いろんなところで連発しちゃってください。

あなたのギターの引き出しがひとつ増えたなら幸いです。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

次回もお楽しみに。

#11 たった1音で浮遊感を出せちゃうドリアンフレーズ

最後に、「もっとフレーズの引き出しを増やしたい!」という方はこのシリーズの他の記事を覗いてみてください。

参考:【目次】ズボラギタリストのためのフレーズノート

それでは、Love Guitar!

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