こんにちは、ギターブロガーのRimo(@RimoGt)です。
今回扱うのはドリアンスケール。
名前は聞いたことある!という方や、すでにガンガンに使っている方、いらっしゃると思います。
ブルースやロックと響きの相性が非常によくて、形も覚えやすく弾きやすい、みんな大好きドリアンスケール。
しかし!ドリアンスケールはその取っ付きやすさゆえに、
いつも同じフレーズばかり連発している
スケールを勢いまかせで上昇、下降している
ドリアンで良いフレーズをつくる自信がない
という悩みを持つ方は案外多いのではないでしょうか?
安心してください。
ドリアンスケールの「ある特徴」がわかってしまえば、ドリアンスケールらしい、しかもブルースらしいフレーズを弾くことができるようになります。
私Rimoも前まではドリアンスケールといえば、めいっぱい音を詰め込んだ、「ブルースの速弾き」という名のゴマカしフレーズでした。
それを、一つか二つストックしているくらいのショボい状態でした…
しかし、「ドリアンらしさ」が何かを理解すれば、ドリアンスケールでのフレーズを弾けるようになりますし、ロングトーンだって怖くない!
ということで今回は、「ドリアンの特徴とは?」「ドリアンらしさとは?」を、フレーズを通じて見ていきましょう。
題して、「ドリアンスケールで色っぽく奏でるブルースフレーズ」です。
フレーズを聴いてみよう
まずは#23のフレーズをお聴きください。
(動画は#23の11分16秒から再生されます。)
とてもメロディアスで、なおかつブルース感あふれるフレーズですね。
冒頭で触れたドリアンスケールを使って、この感じを出しているんです。
「あれ、自分のドリアンスケールのプレイと違う…」と思った方は大チャンス!演奏のヒントが沢山詰まっていると思います。
指板図で確認
このフレーズをあらためて指板図で確認しましょう。
指板がどう映っているのか
コードで確認
キーAのフレーズ、マイナー系のフレーズですので、Aマイナーのコードトーンを確認しておきましょう。
このポジションでは、4弦7フレットと、1弦5フレットにルートがいます。
このフレーズとAマイナーコードを重ねるとこんな感じ。
フレーズに使われる6音のうち、2音がAマイナーコードに含まれる音になっています。
厳密には、1弦7フレットの音を半音チョーキングしているので、その音を含めると3音がフレーズに含まれています。
スケールで確認
同時に、Aドリアンスケールが見えています。
フレーズを重ねるとこんな感じ。
フレーズの全ての音がAドリアンスケールに含まれる音です。
次に、ドリアンスケールを弾く上で、スケールの中で最も特徴的な音を確かめておきましょう。
2弦7フレットのF#です。
この音が、「ドリアンらしい浮遊感」を生み出す音。
詳しい理論は割愛しますが、「長6度」とか「13度」という役割の音です。
この音の使い方が今回のポイントとなりますので、次で音の構成を確認しながらみていきます。
以下、この音のことを「ドリアンノート」と呼ぶことにします。あくまで説明のため、正式な名称ではありませんので悪しからず。
どのような音の構成になっているのか
さて、フレーズの中身を見ていきます。このフレーズのココロを理解するために、今回は4つに分けて見ました。
簡便のため、その4つを「起」「承」「転」「結」と呼ぶことにします。
「起」の部分
1音目からドリアンノートからスライドアップ。これだけで雰囲気が出ていますね。
そしてAマイナーペンタっぽい短3度の下降。
「承」の部分
またしてもドリアンノートからスタート。
今度は長3度下へ下降させて、Dメジャーっぽい響きを醸しています。
「転」の部分
今度はドリアンノートを通過音として、Aメジャーペンタのラインで上昇。いなたくじんわりと明るい雰囲気。
「結」の部分
最後はチョーキングを入れつつ、Aマイナーのダークで落ち着いた響きで着地。
「起」「承」「転」でドリアンノートを織り交ぜ、マイナーともメジャーともとれる響きを持たせて、「結」でマイナーで締めくくる。
こうすることで浮遊感のあるブルージーなフレーズとなっているんですね。
単調なスケールの上昇・下降ではなく、とっても歌心を持った音使いです!
フレーズの肝は
このフレーズの肝は、ドリアンノートを自信を持って弾くことです。
単独でドリアンノートを弾くと、一聴すると「外れた音」のように聞こえるのですが、その緊張感を次の音で緩和させ、その緩急の連続を楽しむ感じで弾けば、「デキるギタリスト感 」が演出でき、聴く人を魅了できます♪
もう一度聴いてみよう
今回のフレーズをもう一度聴いてみましょう。
(動画は#23の11分16秒から再生されます。)
まとめ
今回のフレーズのまとめです。
このフレーズは、
Aドリアンスケールを想定
起、承、転、結の4つのパートに分けて考えよう。
ドリアンノートを織り交ぜて、メジャー、マイナーを行き来して浮遊感を演出。
ドリアンノートは一瞬音が外れたように聴こえるけど、自信を持って。次にくる音で響きの緩和を楽しむ。
このように解釈できます。
最後に
今回は#23をご紹介しました。
ドリアンを用いたフレーズは、慣れていないとその緊張感に耐えられず、音を詰め込んでしまいがち。
ドリアンノートの響きに慣れて、狙ったタイミングでバシバシ決めちゃいましょう!
あなたのギターの引き出しがひとつ増えたなら幸いです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
次回もお楽しみに。
最後に、「もっとフレーズの引き出しを増やしたい!」という方はこのシリーズの他の記事を覗いてみてください。
参考:【目次】ズボラギタリストがフレーズ100個覚えるためのノート
それでは、Love Guitar!
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