こんにちは、ギターブロガーのRimo(@RimoGt)です。
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参考:【目次】ズボラギタリストがフレーズ100個覚えるためのノート
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第9回、いきましょう!
ズボラギタリストがフレーズ100個!
現実的に、「フレーズ100個も覚えられるのか問題」が発生します。
英単語でも、100個も覚えんのどんだけやらなあかんねん…ですよね。
がむしゃらに覚えるのは、いくら好きなギターといえどモチベーションが続きません。
仕事に勉強に忙しいのに、時間がたりません。
気合と根性で立ち向かっても、覚えたそばから古いものは忘れちゃいます。
そこで、フレーズをただ覚えてなぞるだけではなく、「フレーズを言葉のように理解する」ことが重要。
そのための能力、ギター脳をつくっていきましょう!
ギター脳になれば、
フレーズの意味がわかる
フレーズの覚え方がわかる
フレーズの作り方がわかる
というスキルが身につきます。
フレーズを覚えやすく、忘れにくい状態になっていきます。それがギター脳です。
このシリーズのルール
フレーズを100個、しっかりと自分のものにするために、次のような流れで解説していきます。
このギタリストには「指板がどう映っているのか」を解説
「このフレーズの構成と音にどんな意味を持たせているか」を解説
「プレイの肝はどこか」を解説
フレーズそのものより、フレーズをどう捉えるかを知ることが重要です。
それでは、フレーズ解説にいってみましょう。
今回は、「SRV風 開放弦を絡めたトリッキーなフレーズ」です。
フレーズを聴いてみよう
まずは#9のフレーズをお聴きください。
(動画は#9の4分2秒から再生されます。)
開放弦を多用したフレーズです。
開放弦の音はその名の通り開放的な響きを持っていて、特有の美しさがありますね。
また、「左手は弦を押さえてないのに、音がたくさん鳴る」このフレーズは、視覚的にとてもトリッキーに魅せることができます。
まるで手品のよう。
慣れてしまえばそこまで難易度は高くないので、うまみたっぷり。
開放弦フレーズの名手として真っ先に名前が挙げられるのが、伝説のロックギタリスト、スティーヴィーレイヴォーン(SRV)。
とても早いテンポで開放弦フレーズ弾きこなして世界中ののリスナーを魅了しています。ゲキシブ。
彼のフレーズはさすがに難易度は高いですが、そこに近づくための第一歩としてはぜひ習得したい、今回のフレーズ。
指板がどう映っているのか
コードで確認
キーEのフレーズ、この人には指板に4弦ルートのEmコードが見えています。
4弦ルート!?よくわからん!という方は、Emコードを4弦から弾く形をイメージしてみてください。
このフレーズとEmコードを重ねるとこんな感じ。
フレーズに使われる9音のうち、6音がEmに含まれる音になっています。
青丸の音はEmコードを弾くときには押さえませんが、コードに含まれる音になっています。
「ここにもEmの音があるんだな」というイメージを持っているだけで良いです。
スケールで確認
同時に、6弦ルートのEmペンタのボックスが見えています。
Emのペンタトニックは、ギターの開放弦を全て含んだ、非常に特徴的なスケールです。
ですから、キーEというのは開放弦を絡めたフレーズがバシバシ使えます。
開放弦を使ったフレーズが弾けるということは、左手を使わずに音が出せるということ。
ギタリストにとっては演奏しやすいキーなわけですね。
ブルースやロックといった「ギターが主役」の音楽ジャンルにキーEやキーAが多いのは、そんな理由からです。
ということで、ブルースやロックではキーEは最重要キーです。
開放弦を絡めたフレーズをぜひ引き出しに加えていきましょう。
Emペンタを重ねるとこんな感じ。
フレーズの9音のうち8音がEmペンタに含まれる音です。
どのような音の構成になっているのか
このフレーズは大きく2つの構成になっています。
前半:開放弦を絡めたフレーズ
後半:ブルース超定番の締め
それぞれみていきましょう。
前半:開放弦を絡めたフレーズ
開放弦を絡めたフレーズを2つ弾きます。
2つの違いは頭の音①だけ。ここがフレーズの肝なので後述します。
後半:ブルース超定番の締め
前半のフレーズのあと、下図のブルース超定番の下降フレーズから、最後ルート音で締めます。
このフレーズは、今回とはキーが違いますが第5回でも登場しました。
日本語の「です」「ます」のような意味合いの、語尾フレーズ。
とにもかくにも、これでフレーズが一区切りだよ、と伝えるための重要フレーズなので、ストックに入れておきましょう!
フレーズの肝は
肝は前半の開放弦のところ。
あらためて指板をみてみます。
1つ目と2つ目で、①の音が違います。②と③は共通。
ここで違いをしっかりと出して、フレーズの色っぽさを引き出しています。
1つ目 ド頭クォーターチョーキング
1つ目は1弦3フレットのクォーターチョーキング。
バタバタとたくさんの音を弾かなくても、この1音だけでブルースらしさ・ギターらしさをふんだんに表現できます。
ド頭を顔をクシャクシャにしてクォーターチョーキング。
めちゃくちゃ使えます。これだけであなたも立派なギタリストです。
2つ目 スライドアップと開放の異弦同音
2つ目は2弦の3フレットから5フレットへスライドアップ。
ここでのポイントは、2弦5フレットと、その次の音である1弦開放が同じ音程(E)であるということ。
はじめは弾いた時に少し違和感があるかもしれませんが、これが聴いている側にとてもトリッキーな印象を与えることができるんですね。
もう一度聴いてみよう
今回のフレーズをもう一度聴いてみましょう。
(動画は#9の4分2秒から再生されます。)
まとめ
今回のフレーズのまとめです。
このフレーズは、
4弦ルート(2フレット)のEmコード、Emペンタトニックを想定
開放弦を絡めたフレーズを2つ弾いて、定番フレーズで締める
フレーズの肝は、クォーターチョーキングとスライドアップ+開放弦で同じ音程をトリッキーに弾く
このように解釈できます。
最後に
今回は#9をご紹介しました。
開放弦を絡めたEmペンタフレーズは定番でカッコいいものが多く、手癖としてストックしているギタリストは多いです。
弾きやすいのも利点ですし、何より開放弦の響きはとても心地よいですよね。
このフレーズを足がかりに、目指せSRV!
あなたのギターの引き出しがひとつ増えたなら幸いです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
次回もお楽しみに。
最後に、「もっとフレーズの引き出しを増やしたい!」という方はこのシリーズの他の記事を覗いてみてくださいね。
それでは、Love Guitar!
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