こんにちは、ギタリストのRimo(@RimoGT)です。
今回はよくある速弾き練習の悩みについてです。
速いフレーズの練習方法の王道として、「はじめはゆっくり弾きましょう」。よく言われます。
しかしこれがなかなか難しい。どうしてもすっ飛ばしてテンポを上げて弾きたくなる。そんな方は注意が必要です。永遠に弾けるようにならないからです。
筆者はこの大切さに気付くのが遅すぎて、「弾けてるつもり」のフレーズが山のようにあります。後悔しかありません。
速弾き練習で失敗するパターン
速弾きを練習したことのあるあなたは、こんな経験はありませんか?
テンポを落として、練習をスタート。
はじめはフレーズを覚えるために運指を確認しながら弾くことになるので、ゆっくりでしか弾くことはできない。
しばらく反復練習したのちに、だいたいフレーズを覚えてきたところで、徐々にテンポアップしていきます。
はじめはゆっくり、その次にやりがちなこと
サクサクとテンポアップしよう…といきたいところなのに、あるテンポまでいったら突如として弾けなくなる。
仕方ない、もう少しテンポを落として練習しなおそう。
でもやっぱり同じテンポでつまずく。
2、3回繰り返したところで、イライラは最高潮。
もういいや、と原曲と同じテンポにして、そこから失敗しながらでも強引に弾き切る練習に方向転換。
「なんとか原曲のテンポについていけたぞ。よし、このまま反復練習だ!」
仕上げに目一杯まで歪ませて、ディレイとリバーブを深めにをかけ、アラを消し去る。
これで難解フレーズをクリア!
したことにする。
こんなんだから、当然人前で弾いたら、上手くいかない。
その時こう思う。
「あれ、こんなはずじゃなかったのに…今日はコンディションが悪いのかな?」
さらに録音してようやくこう思う。
「全然弾けてねえじゃん…」
仕上がりは、「あてずっぽう速弾き」
この間違った練習方法は、筆者がずっとやってきたやり方です。
速いフレーズを、いきなり原曲と同じテンポで無理やり速く弾く練習をしても、
『「10回に1回弾ける」から「8回に1回弾ける』になったぞ、上達してきたな、よしよし』みたいな。
なんだかあてずっぽうの運任せのような演奏になってきます。
こんな薄っぺらい習得の仕方ですから、ちょっと弾かない時期があると、とたんに弾けなくなります。
「はじめはゆっくり」ができない原因
本来は、自分が弾けていない原因がどこにあるのか、一つ一つ丁寧に探りながら修正を積み上げていく作業が必要になります。
弾けない原因の一つ一つは、掘り下げていけば基本的なことばかりです。
- 左手の動き(弦の押さえ方)
- 右手の動き(弦の弾き方)
この2つが原因のほぼ100%を占めます。
まずは左手
1つめの左手でいえば、4本の指のいずれかの動かし方に苦手な動きがあるわけですから、ゆっくり弾くことにより指の動きを観察し、見直していけばいいということになります。
左手の動きの上達については、このブログで以前からお伝えしています。キコルーレイロの基礎練についての記事が参考になるかと思います。
参考:キコルーレイロの基礎練習 天才のやり方はほんの少し違った【ギター】
盲点は右手
一方、2つめの右手が意外と盲点になっているポイントで、今回は右手にスポットを当てて話していきます。
なぜなら、「はじめはゆっくり」の練習方法で、「右手はどう動かすべきか」を解説しているものはほとんどなく、適切なやり方が何なのかなかなか想像しづらいですよね。
ですから、右手に関しては何となく弦を弾いてしまう。
ゆっくりのうちは問題になりにくいのですが、「徐々にテンポアップ」の段階において、なかなかテンポが上がっていかない原因は右手に潜んでいる可能性が高くなります。
テンポがゆっくりでもピッキングはゆっくりではない
ゆっくりしたテンポでついやってしまいがちなのが、「ゆっくりしたピッキング」です。
弓のように弦をピックでグーっと引っ張ってから、ピンっと離して音を出す、これはNGです。
モタつきの原因になりますから、テンポが速くなると対応出来なくなります。
これが、徐々にテンポを上げていったときにあるテンポで突如としてそれ以上速く弾けなくなる原因です。
どれだけテンポが落ちても、ピッキングの基本は、「スパッと振り抜く」です。
ピックを振るスピードまでゆっくりにしてはいけません。
弓のように弦をピックで引っ張ってはじくのもテクニックの一つですが、速弾きするためのピッキングではありません。
繰り返しになりますが、テンポが落ちても「スパッと振り抜くピッキング」を意識してください。
詳しい説明は別の記事にありますのでご覧ください。速弾きのピッキングについても紹介しています。
参考:【ギター】ピッキング上達への道 第3回 関節の動かし方のコツ
まとめ
今回のまとめです。
- 「はじめはゆっくり」は超大事。無視すると「あてずっぽう速弾き」しかできなくなる。
- 弾けない原因は左手か、右手か、ゆっくり弾いて一つずつ確認。
- ゆっくり弾くときに、ゆっくりピッキングしたらダメ。テンポが遅くてもピックはスパッと振り抜く。
左手については色々と解説されることが多いですが、右手は見落とされてしまいがち。
そこに気づかないとなかなか上達が見込めません。上手くテンポアップできないよ!という方は、一度注意してみてください。
うまくいっていないのは、左手な気がする…という方は、左手の力みを取るためにRimoが実践している簡単な脱力方法について書いた、こちらの記事を参考にされてください。
参考:【ギター】脱力方法はたったこれだけ。つい力んでしまう原因と解決方法
また、基礎練にぴったりの書籍もあります。レビューしていますので、併せてご覧ください。
参考:指が動くようになる!プロ実践のギター上達法51【おすすめ教本】
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
あなたのギターライフがもっとよくなりますように。
それでは、Love Guitar!
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